今回インタビューしたのは、ソーシャルメディアマーケティング事業部の山之内稔真さん
Gaiaxは、「人と人をつなげる」という理念のもと、社会課題を解決するために様々な事業に取り組んでいます。そのなかのひとつ「ソーシャルメディアマーケティング事業部(以下SOC)」では、クライアント企業にとって最適なソーシャルメディアマーケティングの実現に取り組んでいます。
今回は、SOCでデータサイエンスチームを率いる山之内さんに、使命とその裏にある想いについてお聞きしました。
山之内 稔真
株式会社ガイアックス SOC事業部 データサイエンスチーム チームリーダー
2019年新卒入社。TABICA事業部にて1年間法人提携業務等を担当した後、SOC事業部に移籍。移籍後間もなくデータサイエンスチームを立ち上げ、チームリーダーに就任。データサイエンスに基づいたSNS運用ノウハウ研究のほか、UGCやデータベースの解析を通じた企業のマーケティング課題解決を手掛ける。
データサイエンスは自分のバリューを発揮できることの1つ
自分が一番バリューを発揮できるところを探す
ー山之内さんの現在の仕事について教えてください。
2019年にガイアックスへ新卒として入社して、最初はTABICA事業部に配属されました。2020年の2月からソーシャルメディアマーケティング事業部に異動し、現在はデータサイエンスチームのリーダーを務めています。
チームとしては、SNSでのユーザーの投稿を分析してユーザーの声を導きだすソーシャルリスニングや、データサイエンスの知見をSNSの運用に活かすための分析、その他SNSとは少し離れた企業様のマーケティング分析などをしています。僕自身もデータサイエンスの実務をしつつ、メンバーへの働きかけのほか、SOCの事業運営にも一部関わらせてもらっています。
ーTABICAからSOCへと異動することになった背景を聞かせてください。
ガイアックスへ入社した当時は、将来的に起業を考えていたこともあり、事業作りを広く学びたいと思っていました。最初の配属先のTABICA(※現在はainiにリニューアルしました。2021.08月現在)では、法人への売り込みやチラシ配り、部長のサポートまで、とにかく幅広い仕事に取り組みました。
ただ、TABICAで仕事をする中で、自分のバリューをより発揮できるのは、マーケティング戦略を描くような、思考力を発揮する仕事なのでは?と思うようになり、そのタイミングで他の企業に転職することも考えました。ただ、そのタイミングでSOCの現事業部長である重枝さんと仕事で関わることがあり、頭抜けて優秀な方だなと思ったんです。この人がいる環境で働ければ、見えて来るものがあるんじゃないかと。社内に自分が求めている環境があり、周囲からも「SOCがフィットするんじゃないか?」という声を受けていたのもあって、SOCへの異動をお願いしました。
ー何故「マーケティングの領域で自分が活きる」という確信があったのでしょうか?
今まで「思考をする」というところで自分が積み上げてきたものに自信があったからです。以前は、自分自身の物の知らなさに対してコンプレックスすら感じた時期もあり、自分の思考力を鍛えることに多くの時間をコミットしてきました。人に会い、旅に出て、本や論文を数千本読み込む中で、「自分で考える」ということに対しては一定の自信をつけてきました。入社当初に配属されたTABICAで働く中でも、マーケティングの戦略を考えるような思考力を発揮できる仕事に対して、よりワクワクしていました。
ー部署異動を決めるのは早すぎるのでは?という不安はなかったのでしょうか。
以前の事業部に対する申し訳なさは当然ありましたが、部署異動を決める早さに関しての不安は全くありませんでした。TABICA事業部に対して特に不満はありませんでしたし、そのままTABICAに残る方が楽ではあったかもしれません。でも、人生の目標感から逆算して、現状のベストを考えた時に、自分が本当にバリューを発揮できるところで働くべきだと確信していたからこそ、新卒入社一年目であってもSOCに異動することに、不安や迷いはなかったように思います。
データサイエンスを取り入れることが「自分にしかできないこと」
SNSマーケティングを再現性のあるものへ
ー山之内さんの使命について聞かせてください。
僕の使命は、「自分だからこそできることを追求し続ける」ことです。高校生までの自分の人生を振り返ると、両親の離婚、中学時代のいじめ、結果の出ない部活生活を通して、自分では何もできずに他人からただ与えられるだけの時間が多かったように感じます。
そこから大学へ入学し、サークルやバイトなどを通じて少しずつ自分ができることが増えていき、自分から他人へ与えられる機会も増えていきました。人から受け取ってばかりの所から、人に与えることもできるようになった。この振れ幅が、大きくあるからこそ、自分にしか見えない景色があると思っています。自分にしか見えない景色があるのであれば、自分にしか発揮できない価値があるはず。それをひたすらに追い求めていきたいと思っています。
ー何故データサイエンスをマーケティングに取り入れることになったのですか?
データサイエンスを取り入れることで、SOCを飛躍的に成長させられると考えたからです。
SNSの運用だったり、現在注力しているソーシャルリスニングだったりは、とにかく扱うデータの量が多いです。特にソーシャルリスニングで使う口コミデータは、場合によっては数十万ものデータを扱う事になります。
当時から「SOCを日本一のSNSマーケティング組織にしたい」という野望がありました。データ分析においても他のどこよりも有益な示唆を読み取ろうと思ったら、データサイエンスの力は必要不可欠だと気がついたんです。
データサイエンスについて知れば知るほど、マーケティングに活用できることが見えてきたんです。ただ、仕事として取り組めるほど知識はなかったので、自分で徹底的に勉強するところから始めました。勉強量でいうと正確にはわかりませんが、読み込んだ本は専門書だけで100冊は軽く超えていますね。
ー今まで触れたことのないデータサイエンスを仕事にすることに、不安はなかったのでしょうか?
不安が全くなかったわけではないですが、それを超えるワクワク感を感じていました。データサイエンスを取り入れることが、SOCの未来を切り開くと確信していましたし、当時はまだ仕事で首がまわらない状況ではなかったからこそ、「自分がやるしかない」という強い義務感も感じていました。だからこそ、今まで触れたことがないデータサイエンスを仕事にすることへ抵抗はありませんでした。
「あるべき姿」を描き、遂行し続ける
責任を持って周りを巻き込むことが求められる
ーガイアックスの組織について感じていることを聞かせてください。
「やるべき事を、やるべき時に、やるべきだけやる」というのが僕の座右の銘なのですが、これを遂行する上でガイアックスはベストな環境だと思っています。しがらみも少なく、年齢や立場で制約がかかることもほとんどないと感じています。
もちろん、「だから何でもやっていい」という訳ではなく、信頼を獲得するために必要なことはあるし、目の前の仕事でパフォーマンスを出していくことも求められます。その前提がありつつも、組織として「やるべき」ことを遂行していく上での制約が限りなく少ないのがガイアックスだと思っています。
ーガイアックスで働く中で、困難に感じたことはどんなものがありますか?
ガイアックスで働いていると、「自分が上手くいかないことの原因を、自分以外に求めてはいけない」ということの大切さを感じます。ただ、最初はそこに対して困難を感じていました。
TABICAに配属された当初の私はインターン経験もなかったので、本当に絵に描いたような新入社員だったのでした。事業部からは「君の担当は法人提携」と言われたくらいで、特に何も教えられることはなかったです。法人に売り込みをする話が来た時も、「これをすればいい」と言われるわけでもない。何か資料が必要そうな気がして作ったものの、上司にコメントを貰っておらず、当日になって抜け漏れが見つかり、結果まともな会話にすらならずに帰る、ということもありました。
とはいえ、売り込みが上手くいかなかったことは当然上司のせいではありません。単なる自身の能力不足です。自分の不出来を他人のせいに出来ない環境だからこそ、自分が責任を持ち、周りの人を巻き込みながら自分でキャッチアップしていくことが、ガイアックスで働く中で求められていると思っています。
ーその困難には、どう立ち向かってきましたか?
どれだけ苦しくても、「これが自分のやるべき事」というのを自分に対して言い聞かせてきました。先ほどの法人への提案が上手くできなかった話も、気を抜くと「なんで気にかけてくれなかったの?」と他人のせいだと思いかねないんですよね。そんな時ほど、長期的な目標から考えて「今自分がやるべきことは責任の大きい環境で多くの経験を積むことだ」と自分に言い聞かせていました。今でも、中長期のゴールから逆算して今何をするべきなのか、どこに立つべきなのかを考え続けています。
データサイエンスでSNSマーケティングに革命を起こす
ー使命で動く中で、どんなことにチャレンジしていきたいですか?
SNSマーケティングに革命を起こしていきたいです。SOCの事業部としての可能性は、データサイエンスによって大きく引き出されると思いますし、まだ日本にデータサイエンスを活用できる人材が少ないからこそ、切りひらけていない領域が沢山あるはず。それができた時に発揮できる価値は多大であると思っています。
個人的なところでは、自分の体験談の情報発信もしていきたいと考えています。人間は自分が思う「やるべき事」に取り組めている限りにおいて、その自分を愛してあげられると思っています。今の僕は、自分が「やるべき」と思うことに尽力できているからこそ、自分のことを好きでいられるし、それが幸福感に繋がっています。一方で、幸福になりたいが為に今の自分を中途半端に甘やかしてしまい、結果として不幸すら感じてしまう人も多くいるように思います。生き方は人それぞれですが、少なくとも自分のような生き方から来る幸福もある、と伝えていきたいですね。
インタビュー・ライティング 宇田川寛和
編集後記
どんな時でも自分のベストを考え続けてきた山之内さんのお話からエネルギーをもらいました。「やるべき事を、やるべき時に、やるべきだけやる」は、自分の胸の中にも置いておきたい言葉です。まだ走り出したばかりのデータサイエンスチームと山之内さんのこれからが楽しみです。