ガイアックスでは透明性を確保した採用活動の実現のため、採用活動に関するデータを公開しています。
今月のトピック:ガイアックスの選考において不快だったこと
最近、就職活動において面接官という立場を利用したハラスメントが横行しているというニュースや記事が多く見られるようになりました。その中には、立場の差を利用した強要やセクハラなども取り上げられており、就活・選考中に不快な経験をしたという人は65%(2014年連合調べ)にのぼるというデータもあります。
そもそも就活・選考中に不快な経験をした人が65%もいるという結果ですが、これ自体が社会人と応募者(特に学生)の間に大きな意識の違いやギャップがあることを表していると考えています。選考を行う企業の大半が、自分たちの思い込みで「良い選考」や「望ましい面接官の姿勢」を設定しているでしょう。しかしそれ自体が就活ハラスメントにつながる大きなリスクなのです。おそらく、多くの企業は6割超という過半数以上の応募者が、不快な思いをしているとは感じていないのではないでしょうか。
当社では、事実と向き合うことでこの問題を解決できると考え、また、ガイアックスの採用活動が応募者にとって「良い選考」であるかを知るため、今回のアンケート実施、公開に至りました。そして、このようなハラスメント行為を決して行わないよう厳に戒めており、万が一、上記のような行為が判明した場合には厳粛に対処をいたします。
今回、「不快な思いをした」と回答いただいた方から匿名でご意見をいただいており、この結果を踏まえ、応募者とより対等な、より透明性の高い選考を実現してまいります。回答しにくいアンケートにご回答いただきました皆様、ありがとうございました。
アンケート概要
- アンケート対象者
- ガイアックスポテンシャル採用LINE@の登録者(送信当時581名)
- 回答期間
- 2019年6月3日〜10日
- 有効回答数
- 39
- アンケートフォーム
- アンケートフォーム(現在は回答の受付を終了しました)
どの選考を受けていたか
ガイアックスではLINE@の運用を2018年4月入社のポテンシャル採用選考から始めたため、それ以降の選考の方から回答いただきました。
現在は2020年4月入社採用の選考中のため、いわゆる20卒の方からの回答が多くなっています。
選考中の連絡において、不快だった、尊厳を傷つけられた、などと感じたことがありますか?
「よい対応だった」「なかった」という回答は全体の約90%を占めていますが、一方で約10%の方から「不快だった、尊厳を傷つけられた、などと感じたことがあった」という回答がありました。その中で多かったのは、連絡の不備に関するものでした。いただいたコメントは以下の通りです。
- 面接が連絡なしに行われなかった。日程後に連絡がきたが、謝罪すらなし
- 選考結果の連絡がなかったことは少し不快でした
- 面談以後、返事が来なかった
- 1ヶ月ほど連絡を放置された。
面接後に面接結果を入力し、合否を判断、先方に連絡するという一連の対応の中で、漏れが発生したり、大きな遅れがあることは当社も重要な課題と認識しております。面接翌朝に社内コミュニケーションツールでのリマインドや、定期的なミーティングで応募者対応の状況確認など、もちろん対策は講じておりますが、それでもミスが発生し、選考を受けてくださった方々に不快な思いをさせてしまいました。これを機により一層戒め、今後も迅速な対応を心がけてまいります。
面接・面談において、不快だった、尊厳を傷つけられた、などと感じたことがありますか?
「よい対応だった」「なかった」という回答は全体の約85%でした。一方で約10%の方から「不快だった、尊厳を傷つけられた、などと感じたことがあった」という回答がありました。いただいたコメントは以下の通りです。
- 面談の予定だったのに面接だった。確認とるタイミングもなく高圧的だった。
- 知らない間に面接が始まってた。
- 面接は○○さんでした。大変気さくでお話ししやすかったです。
※筆者注:個人名はふせさせていただきました - 正確な日時は覚えていませんが夏過ぎの暑い頃でした。面談中の社員の方の質問の仕方・応答内容・コメントや態度がとても不快だった記憶があります。その際の印象故にその後の選考を辞退させていただきました。社員個人の方の問題であるとは思いますが、かなり(悪い方向に)印象的であったためこの場をお借りして回答したいと思います。
この中でも「面談だと思っていたが面接だった(またはその逆)」という認識の相違については、今年度から面接・面談時に面接官から確認するようにしています。実際その場で認識の相違が発覚するケースが多く見られ、当社での課題認識と一致しています。その場のヒアリングによると、発生原因は
- 面接官が「面接」と「面談」を区別せずに使っていた
- 面接官が「面接」という高圧的に受け取られがちな単語を無意識的に避けたケースもあり、本人とのミスコミュニケーションに至った
- 採用支援会社との認識の相違
- 基本的には面接設定のみを依頼していますが、応募者が面談を希望するケースにおける採用支援会社と当社とのミスコミュニケーション及び、採用支援会社と応募者とのミスコミュニケーションが発生した
この二点と考えています。本年度からは面接開始前に必ず来社の目的(選考目的なのか、そうでないのか)を確認するように指導し、認識の相違によるミスコミュニケーションの予防、改善に努めてまいります。
その他選考中に不快だ、尊厳を傷つけられた、などと感じたことはありましたか?
「よい対応だった」「なかった」という回答は全体の約87%でした。一方で約5.1%の方から「不快だった、尊厳を傷つけられた、などと感じたことがあった」という回答がありました。いただいたコメントは以下の通りです。
- 基本的に上から
- 非常に高圧的かつ若干敵意を感じる対応を受けました。コンテストの打ち上げの場だと記憶しています。
※筆者注:個人を特定する部分を削除しています
上から目線、高圧的、というのは選考という立場の差が発生しやすいシチュエーションにおいて陥りがちな状況ですので、選考中はもちろんのこと、選考以外での応募者との交流会や座談会においても高圧的にならないように指導してまいります。
総括
「60%以上の方が不快な思いをしている」という一般的な統計結果に比べ、当社では5〜10%程度と、かなり低い数値となりました。一般的にこのようなデータが各社ごとに公表されていないため一様に評価するのは難しいですが、当社のこれまでの取り組みが成果に結びついた結果なのではないかと考えています。
一方で、約10%の方が不快に感じているということは事実として重く受け止め、応募者と企業が対等な就職活動・採用活動になるよう、引き続き改善に取り組んでまいります。
また、当社では今後もこの調査を通じて、可視化された採用活動を行ってまいりますが、このような取り組みがより世間に広がることで、さらに透明性の高い採用活動が一般的になることを期待しております。
2020年4月入社選考(20卒選考)
採用予定人数
20卒採用についてはファウンダー・ビジネスプロデューサー職:4名、エンジニア職2名の採用予定に対して、それぞれ2名、1名の内定承諾者がいます。
グラフの中:
ビジネスプロデューサー職 : Biz.producer
エンジニア職 : Engineer
ビジネスプロデューサー職
エントリーシート選考
5月は27名の応募があり、うち5名が合格となりました。
例年、ベンチャーを考えている人のピークは4月にありますので、5月以降はエントリーが減っていく傾向が出ますが今年も同じような傾向が続いています。
- ES応募:27件
- うち合格5件
- 合格率:19%
人事面接
5月の面接は22件でした。うち、合格者は15名でした。
4月は研修のため面接は非常に少なかったのですが、その分5月に面接が増えています。通常合格率は30〜40%程度なのですが、今月は非常に高くなっています。
- 人事面接:22件
- うち合格15件
- 合格率:68%
エンジニア職
エントリーシート選考
5月は5名の応募があり、合格はありませんでした。
- ES応募:5件
- うち合格0件
- 合格率:0%
人事面接
5月の面接は2件で、2名の方が合格となりました。
- 人事面接:2件
- うち合格2件
- 合格率:100%