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【プロジェクトストーリー】エアリー第6話~最大の危機!~

最終更新: 2023年11月9日

こんにちは、社内報じゃない報編集部の西川です。
さて、今回はプロジェクトストーリー「エアリー第六話」です。前回はエアリーダイバーシティ、エアリーオフィスなどプロダクトが多角化し新しいステージを迎えたチームの挑戦の様子をお伝えしました。
今回は大きな変化の中でエアリーチームが迎えた正念場について、佐原さんに語ってもらいました。

突然の環境の変化。リーマンショックを迎えて

2009年末、エアリーチームは好調な業績を納め順調に事業を拡大していました。
エアリーフレッシャーズは初めて導入社数が400社を超え、完全に市場でのポジションを確立します。またダイバーシティとエアリーオフィスについても引き続き事業の立ち上げに注力しようと考えていました。そんな中、2010年になり市場の環境が大きく変わりました。

西川
「具体的には、どのような変化があったのでしょうか?」

佐原
「リーマンショック不況の影響が出始めたんです。2009年度新卒入社の採用が一通り終わったころに丁度ショックの余波が来て、各企業ともに人事部門への予算を縮小しました。そんな中で、フレッシャーズにも似たような商品を半値で提供するような業者が現れ始めたんです。同じような機能を並べられてだんだん差別化が難しくなってくると、もうあとは価格の勝負。そこで負けてしまうケースも出てきたんですよ。」

西川
「なるほど、不況の波と競合他社の戦略、二つの影響を大きく受けたんですね。
一方でエアリーダイバーシティ・エアリーオフィスに関してはどういった変化があったんですか?」

佐原
「その二つはもっと厳しい状況でしたね。エアリーフレッシャーズの場合は削られたとはいえ一応毎年新卒採用に予算がつくのだけれど、エアリーダーバーシティはゼロから予算を取りにいかないといけない。この経費節減のご時世に、女性休業者のケアに予算を回せる企業というのは本当にごくわずかだったんです。
また一年毎の契約更新が基本のエアリーフレッシャーズと違って、エアリーダイバーシティの場合は一旦導入したら基本的にはずっと使ってもらうのが普通で、頻繁に契約を更新するわけじゃないんです。だから他社のサービスを導入しているお客様についてはいつどうやって営業すればいいのか分かり辛いという難点がありました。」

西川
「特に各社が投資を控える局面では、エアリーダイバーシティの売り込みは難しかったんですね。」

佐原
「そう。逆に言えば、立ち上がりは遅いけれど一旦導入さえしてもらえれば安定的に使ってもらえるという利点があるんですよ。だけど当時は全く不利な状況でした。」

採用枠の縮小、就職難。不況の波は確実に採用市場にも押し寄せていました。

組織の巨大化とマネジメント

市場の変化に大きな影響を受けた一方、チームの内部でも重要な変化が起きていました。
当初3人でスタートしたチームが、このころには10人以上のメンバーを抱えるまでに成長していたのです。それが果たしてどのような影響をもたらしたのでしょうか。

佐原
「不況の影響は確かに大きかったけれど、それと同じくらいチームの巨大化の影響があったと思いますね。人数も増えたし、役割分担も複雑化していく中で全体としてのまとまり感が弱くなったのを感じていました。初年度あたりは人数も少ないしサービスもエアリーフレッシャーズしかなかったから、同じ目標に向かって全員が一致団結できていたんだと思います。だけどサービスが多角化して、個人のモチベーションもそれぞれ多様化していったから、同じ目標を共有するということが難しくなってきた。
組織がまだ小さい頃からリーダーの佐別当さんは何かを決める際は皆で決めようという方針でやっていました。でもその頃にはメンバー全員をミーティングに呼んでもうまく機能しないことも増えてきていて。それならともっと少人数のミーティングを増やしたりと、色々苦しみながら試行錯誤していたのを覚えていますよ。」

西川
「事業が成長していく上では避けられない問題だと思いますが、組織の巨大化・複雑化が予想以上に大きな課題となったわけですね。」

チームが初めて経験する停滞

佐原
「ただ、仮に組織の統率がとれていなかったとしても事業が伸びている時は個人のモチベーションが高ければガンガン攻めていけるんです。エアリーもそれまでは成長フェーズにあったからそこまで問題にはなくて。だけど初めて停滞の時期を迎えて、メンバーが迷いを抱えるようになってしまいました。
何かやろうと決めたとき、『よし、やってやろう』ではなくて『本当にうまくいくのか?』という迷いが先に浮かんで勢いに乗れない空気がありました。」

西川
「事業の走り出しの時期はとにかく『やれば絶対にできる!』という空気があったと聞きますが、まさにその逆の状態だったわけですね。」

佐原
「そう。当時はまだ赤字を出してでもどんどん拡大していこうという戦略の方針だったのだけれど、社数も売上もなかなか伸びない。それって結構辛い状況でして。そんな中でそろそろ収益の回収を優先した方がいいんじゃないかという意見も出てきたんですよ。
このまま拡大戦略を続けるのか、もしくは投資回収に走るべきなのか、答えが無い中でまさに暗中模索という感じでしたね。」

苦しい時期を経験したからこそ現在のチームが存在すると真剣に語る佐原さん

状況の変化に応じた戦略の切り替えを

そうしたもう一つ、大きな問題としてここで浮上したのが開発です。

西川
「さきほど、他社と製品の差別化が難しくなってきたという話がありました。当初はスピーディに顧客の声を反映する開発サイクルのスピードがエアリーの強さだったと思うのですが、ここで何か問題が出てきたのでしょうか?」

佐原
「そう。まさにその開発手法がここに来て限界を迎えてしまったんです。とりあえず顧客の要望を取り入れるという方針のもと、いわば継ぎ接ぎで機能を追加してカスタマイズし続けた結果、ついに手を加えるにも限界が来てしまって。そのうちに他社の機能水準もうちに追い着いてきて、似たようなサービスの一つというポジションになってしまったんです。」

西川
「なるほど、初期の頃に有効だった戦略がこの頃には逆にマイナスに働いてしまったわけですね。そして少なくとも機能の水準で言えば他社に追いつかれてしまった。状況の変化を予測して戦略を切り替えるというのは非常に難しいことなんですね。」

こうしたチーム内外の状況の変化の中で、事業の立て直しを図るべく様々な試みが始まります。営業体制を見直して販売代理店のケアをより厚くする、業務プロセスを効率化する、敢えて値上げ戦略を打つなど施策を一つずつ試しては修正するといった地道な努力が続きました。

佐原
「昨年ごろ大きくメンバーが入れ替わって、残ったメンバーで改めてもう一度チームを立て直そうという話をしたんです。そこで始めた施策が今少しずつ形になっています。
そしてやはり大きいのがサービスの問題。継ぎ接ぎの開発ではもはや限界だということで、現在フレッシャーズは思い切ってサービス全てを見直して全面リニューアルに取り組んでいるところです。」

サービスのリニューアルに向けて開発チームも日々邁進中!

苦しい時期を経て、新しいステージへと踏み出したエアリーチーム。サービスの全面リニューアルから弾みをつけてまた事業を成長の軌道に乗せようと奮闘しています。
最終回となる次回は、そんな現在のエアリーチームで活躍するメンバーによる座談会の様子をお送りします。お見逃しなく!


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