Gaiaxは、フリー・フラット・オープンの精神を大切にしています。
そして、そこには様々なライフスタイルを持ち、さまざまなことをしている人々がいます。石川潤さんは、adishや複数にわたる現在上場している企業の海外事業・会社の立ち上げに関わってこられた方です。
「お金を稼ぐために生きる」ということに疑問を持ち、「幸せに生きること」を追求するため、現在島根県の隠岐諸島である海士町にお子さんとパートナーのさやかさんとお住まいです。
ガイアックスの事業に関わり合いながら、潤さんが求める幸せのあり方を日記のようにブログ公開している「石川潤の幸せな生き方へのフォーカス旅日記シリーズ」、ご覧ください!
※本シリーズの前回のブログはこちらからご覧いただけます
お久しぶりです。ブログを休止し、もう一度自分が本当に何をやりたいのか、他人の目を意識せず、この2,3カ月の間、自分なりにじっくりと考えてきました。そこで見えてきたことを昨年2020年と同様、インタビュー形式でお届けします!
新しく達成したい状態
- 自然の循環に乗っているワインづくりができ、一緒に作った人と祝杯を上げている
- 自然の循環に乗っているワインづくりが持続可能になっている
- 自然の循環に乗り幸せな生活の形が完成している
- 世界の様々な場所で、自然の循環に乗り幸せな生活づくりをする人が増えている
ワインづくりは、楽しそうにやっている人たち、全く知らない世界への好奇心、それで決めました
香庄:前回のブログでは、ワイン作りをしようという想いが芽生えたこと、そのことをしっかりと考えるためにワイナリーを巡ってみる、ということで最後を締めくくりました。その後、ワイン作りをすることに決めたということは聞いたのですが、潤さんにとって、どのようなことが決め手となり、その結論に至ったのでしょうか。
潤:一番よかったのは、最初に訪れたさっぽろ藤野ワイナリーのお二人が、とても楽しそうにワイン作りされていて、僕よりも若い30歳くらいのお二人だったんですけど、とても丁寧に教えてくれたんですね。
香庄:どんな風に楽しそうだったんですか?
潤:二人が相談しながら協働して作業を進めている感じであったり、相手に対して、先回りしてこれやっておくねって言いあえるような関係性がよく見えたんだと思います。あとは、初めて見るワイン作りの機械や作業場を見学させてもらったりと、自分の全然知らない世界に触れたことも楽しいと思った理由だと思いますね。
要素分解しても仕方ないですけど、二人ということ、相手に対してのポジティブな気遣い、それと僕にとって全く知らない新しい世界であったこと、この3つがワイン作りをしようと決めた要素です。
香庄:ワイン作りそのものが楽しそうに見えたというよりも、そのワイン作りをやっている人たちがとても楽しそうだった。なので、そのワイン作り自体も、きっと楽しいに違いないという感じなのでしょうか?
潤:直接の答えになっているかわかりませんが、僕の場合、その人がしている内容よりも、その人そのものだったり、その人が楽しそうにしていることだったりが、自分が何かをやる時の決め手になりがちな気がします。ですので、今回もワイン作りそのものよりも、それをしている方々の状態が影響したことは間違いないですね。
そういう意味では、二人でやっているさっぽろ藤野ワイナリーに最初に行ったことは大きかったかもしれないです。もし、さっぽろ藤野ワイナリーの次に訪れたKONDOヴィンヤードに僕が最初に行っていたら、そこでは近藤さんが一人でやられていたので、第一印象としてそこまで楽しそうと思えなかったかもしれないです。
ワイン作りそのものということで言えば、今回、自然派ワインと呼ばれるところに多く行きましたが、どこも僕が思うような作り方ではありませんでした。けれども、いい人たちが楽しそうにワイン作りをしていて、そんな気軽に相談にのってくれるような関係性の中で、自分が自然の循環にのったワイン作りをやっていけるのであればいいなあって思ったんです。
潤:ワイン作りは僕の趣味だと思ってるんですよ。趣味というのは、楽しそうで、楽しめればいいと思っているので、そこに楽しそうかどうか以外の深い意味を持たせないでおこうって思ったんですね。だから楽しそうにやっている人たちがいて、それがしかも、僕の知らない世界で好奇心が湧くものであって、それでやれるなら趣味として合格!って(笑)。それを、さっぽろ藤野ワイナリーという一番最初に訪れた場所でそう決めちゃったんです。
香庄:趣味っていいですね、潤さんらしい決め方だと思いました。さっぽろ藤野ワイナリー以外はいかがでしたか?
潤:そのあと、先ほど少し話に出たKONDOヴィンヤードの近藤さんに会いました。寒い中、すごく大変な作業を一人でされていたんですが、そんな大変な中でも、話を聞いてくれる感じがとても温かく、本当に近藤さんが思っていることを伝えてくれているなあって感じられて、とても人柄が伝わってくる方でした。
そして、この近藤さんはさっぽろ藤野ワイナリーの立ち上げを手伝った方でもあるんですが、楽しそうで気さくな関係性が感じられたことも好印象だったんだと思いますし、次に訪れた佐渡島のジャンマルクさんも、KONDOヴィンヤードやさっぽろ藤野ワイナリーと繋がりがあって、ワインと通した横の関係性が垣間見らえれたこともいいなあと感じた理由の1つです。
香庄:それは素敵ですね。
潤:佐渡ではワイナリー以外にも、農家民宿を営みながらぶどうを育て、自分たちで作ったワインを民宿でふるまおうとしている方とお会いしたり、ガーデニングのお店をやりながら、その一角で自然派ワインを販売されている方に会ったりしました。これまでは、自然の循環にのったワインが作れればよかったので、そのための道具という観点でしかワイン作りを見ていなかったのですが、こうして色んな方にお会いし話を聞く中で、僕とは全然違う観点でワインに興味が持ち、これからワイン作りをしようと思っている人や関わっている人たちがいること知り、僕が見ている以上にワインという世界は広いんだなあ、違う世界の広がりがあるんだなあって感じられたことも後押しになりました。
香庄:色んな素敵な人との出会いの中で、潤さんがワイン作りを決めたんだなあってことが伝わってきますね。
潤:そうですね。その他にも大阪のカタシモワイナリーで畑を手伝わせてもらった時に担当してくれた堀田さんの「自然の中では予定していたことなんて、全然思い通りにならないし、そういう時に人間ってちっぽけな存在って思えることがいいんだよね」っていう言葉をもらえたこともよかったですし、それ以外にも、奈良、滋賀、岡山、どのワイナリーに行っても、みんな楽しそうにワイン作りに打ちこんでいて、その姿を自分の気持ちを確認するように1つ1つ見てまわることで、総合的にワイン作りっていいなあって思えんだと思います。
自然とのやさしい関係が築かれることに、やっぱり僕は貢献したい
潤:ワイン作りとは別に、やはり自分の中の問題意識として強くもっていることに、これまでも目標にしてきた“自然にやさしく生きる”があるんだなあってことにも、改めて気づきました。
香庄:改めて気づいたきっかけみたいなものはありますか。
潤:自分たち人間が生きていく中で、今の生活のやり方やあり方みたいなものが、「これでいいんだっけ?」「おかしくない?」ってやっぱり思っているんでしょうね。僕自身も、工夫をすればシンプルにコンパクトにできる方法がもっとあるはずなのに、大がかりな仕組みの上にのって生活しないといけない自分が嫌ですし、そうして始めた昨年の取り組みの中で、自然とのやさしい関係がもっと築かれている方が、リアルな体験として幸せだと感じられたこともあります。そして、自分が他の人に貢献できるポイントがあるとすれば、ここなんじゃないかって思うんです。
香庄:そのあたりは、昨年、潤さんの目標としても聞かせてもらいましたね。
潤:はい。ただ去年までは、自分がいい生活モデルを発見しそれを拡げると話していましたが、拡げるのであれば、複数の人がそうだと感じる生活モデルになっていないと、そもそも拡がらないと思ったんですね。さらに、幸せという要素が抜けていたんではないかとも感じました。ですので、複数の人が幸せでかつ自然の循環にのる、そして、ひらかれたエコビレッジ作りを、自分自身だけじゃなくて、仲間たちと一緒に同じことを目指してやっていきたいなあと今は考えています。
香庄:仲間と一緒にというのは昨年の後半、より強くなっていましたね。
潤:そうですね。そしてその仲間については、日本人以外の人たちも集まるものにしたいと思っているんですね。今回色々と考える中で、ベトナムやフィリピンの人とも話したんですが、全然違う観点から意見を言ってくれたり、僕は違う言語で話すと見えていないポイントが見えてきたりするので、そういう意味でもよかったですし、最終的にいろんな場所への拡がりを考えたときにも、他国の人も含めてやれるといいなあと思いました。
最終的に目指すところが、「世界の様々な場所で、自然の循環に乗り幸せな生活づくりをする人が増えている」ということなので、そのためにも「ひらかれている」という要素と、「日本人以外の人たちも集まるもの」というのは重要な要素です。
香庄:自然の循環にのったワインづくりと、幸せなエコビレッジづくり、どちらも楽しそうですね。
潤:趣味のワイン作りと自然の循環にのるというところが共通しているので、結果としてこの2つは被ってくる気がするんですけど、ただ、自然の循環にのるという取り組みの一部としてワイン作りがあるのでないということを明確にするために、最初は一緒の取り組みにしようとはせず、趣味のワイン作りはワイン作り、仕事のエコビレッジ作りはエコビレッジ作りというように分けて考えようと思っています。
香庄:面白いですね。一見、エコビレッジが「趣味」で、ワイン作りが「仕事」のように思いますが、ワイン作りが「趣味」で、エコビジレッジが「仕事」って潤さんっぽいというか(笑)。
潤:そうですね(笑)、どっちも「趣味」かもしれないです。
香庄:潤さんの「仕事」の概念は、お金を稼ぐということよりももっと大きな意味で、地球や自然に貢献するっていう意味での「仕事」なのかなあと感じました。
潤:それもあるかもしれません。でもあえて言うなら、プロセスだけを純粋に楽しむのが「趣味」。一方、「仕事」は次に何か変化を起こしたいことがあったり、そういったその後の展開を考慮して今があると考えるものが「仕事」だと思っています。
香庄:次のインタビューも楽しみにしています。
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(※現在はainiにリニューアルしました。2021.08月現在)