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【イベントレポート】マインドフルネスとポジティブ心理学を超えて

最終更新: 2024年6月19日

momoko takita

GaiaxCommunityの瀧田 桃子です。11月12日(火)にNagatacho GRiDで開催された「スタンフォード×ハーバードの人生を変える授業 ~マインドフルネスとポジティブ心理学」というテーマのイベントに参加しました。マインドフルネスとは「自分とつながるだけではなく、他者ともつながることが鍵になるのだ」と気がつくことができました。イベントの内容と感想を紹介させていただきます。

11月12日(火)にNagatacho GRiDで開催された「スタンフォード×ハーバードの人生を変える授業 ~マインドフルネスとポジティブ心理学」というテーマのイベントに参加しました。

<イベントタイトル>
スタンフォード×ハーバードの人生を変える授業 ~マインドフルネスとポジティブ心理学ネットワーキング 

近頃よく耳にする「マインドフルネス」や「ポジティブ心理学」とは何か、そしてどんな実践ができるのか等のお話を伺いたいと思い、参加しました。

お話を聞き、「私も明日から自分自身と小さな一歩を踏み出してみよう」というポジティブな感情が芽生え、考えさせられる良い機会となりました。

ゲストスピーカーには日本でポジティブ心理学やマインドフルネスを広める先駆者であるお二方がお話しされました。

オープニング・チェックイン

Gaiaxでのイベントでは毎度オープニング時に「チェックイン」をします。周りに座っている2、3名とイベントにきたきっかけや目的、期待することを簡単に話し合うことです。

これをすることにより、イベントをリラックスして聞ける効果があります。

周りと話した後、数名が全体とシェアしました。

参加した目的の一例をあげると、会社の社員に広げるヒントを得たい、マインドフルネス自体に疑問を持っているので聞きに来た、という方など様々。

全体でシェアすることにより、和やかな雰囲気になりました。

ゲストスピーチ

ここでは各ゲストが20分ずつスライドを用いながら、それぞれの経歴や用語の説明、一番伝えたいメッセージを語ってくださいました。

全体的に大変興味深い内容でしたが、今回は参加者の皆さんが特に頷き、熱心に写真やメモを取られていた箇所を厳選します。

成瀬まゆみ氏
『ハーバードの人生を変える授業』翻訳者

お子さんを連れて海外の大学院へ留学した後、日本の大学教員として務めるなどととてもアクティブに活動されていた成瀬さん。

ご自身の経験談も含めた「ポジティブ心理学とは何か」についてのお話。

ポジティブ心理学とは、人生におけるポジティブな要素を研究する心理学。よく混同してしまう方が多いですが、ただ物事をポジティブに考えるだけではない。

ただし、ポジティブな要素に限定するのではなく人生における一見ネガティブに見える要素にも目を向ける

「困難への対処法」や「困難からの立ち上がり」などもポジティブ心理学では重要な研究対象。つまり「なぜうまくいっていないのか」ではなく「どうすればうまくいくのか」を研究しているもの。

幸せだからこそ道が開け、成功がついてくるのだ、この理論に私自身も納得しました。

では、「幸せ」とは何か?

成瀬さんは2つの幸せモデルを定義しました。

また、最後にマインドフルネスの重要性についても。

辛い感情を押し殺して無理やりポジティブになるのではなくて、自分の素直な感情と向き合い、辛い原因にも耳を傾ける。そしてより良い状況になるためにどうするのかを考え、行動することの大切さを教えていただきました。

宍戸 幹央(ししど みきお)氏
一般社団法人Zen2.0 代表理事

量子物理学から禅へ転身した、即決力や行動力みなぎるとても興味深い経歴をお持ちの宍戸さん。鎌倉で人材育成を中心に幅広く活動されていらっしゃいます。

今回は「マインドフルネスとは何か」についてのお話を伺いました。

マインドフルネスは「子供の頃、言葉を覚える以前に体験していた世界の味方」とも言われている。

そしてマインドフルネスとは、今に心を持ってくること

ポジティブ心理学に関して成瀬さんもおっしゃっていたように、宍戸さんも影の部分をしっかり受け止めることが重要と説いていました。

“瞑想は筋トレ
1日で習得するというものではなく、日々の実践が大切。

Who are you? を常に自分や他人に問いかけていくことが大切。

そこで評価・判断をせず(決めつける世界観からの脱却)、お互いの特徴、要素を受けいれることが求められている。

自分へ向き合いつつも、他者との繋がりが大切になってくる

最後に強調されていたのは、他者に対してオープンになり、繋がりを持つこと、そして関係性を大切にするべきだとお話ししていました。なぜなら、自分の違和感を見つけさせてくれるのは他者の存在であるから。

「静けさの中で、自分のうちなる声(魂の声・身体の声)を聴くマインドフルな時間を日常にできる限り自分の人生をオープンにし、目的が入ってくるためのスペースを用意すること。」

トークセッション・質疑応答

事前に登壇を聞きながら参加者がslido.comへ質問を投稿し、トークセッションで質問の一部を取り上げ、答えるというスタイルで進められました。

このようにスクリーンで参加者からの質問事項を見ることができます。

Q. 自分の内なる声はどうしたら聞こえるのでしょうか?瞑想のセミナーや座禅に行ったのですが、ただ目をつぶっているだけで終わってしまいました。

A. 瞑想や座禅はやればれるほど効果が増してくる。筋トレのように、効果が徐々に現れてくるものであり、1日にできるようになるものではない。
毎日習慣化させることで、少しずつ心の声が聞こえるようになります。例えば朝起きた瞬間に自分の声を聞き、たくさんアイディアが出てくることも。

Q. 日常のポジティブ心理学の実践方法は?

A. ポジティブ筋肉をつける。つまりポジティブなことに敏感になる。そしてセルフコンパッションが大事。自分を受け入れることができるようになって初めて他者を受け入れることができるようになる。

Q. 影の部分を受け入れるとは、どのようにしてやるのでしょうか?

A. 影の部分を受け入れる時は何かを手放す勇気が必要。本当の自分にとっての現実とは何か、じっくり自分を見つめ直すこと。また、例えば何かを嫌だと思っている背景に、何を本当に願っているのか考えてみると本当の気持ちが見えてきて、受け入れることができるのはず。

Q. 「満足すると長生き出来なくなる」という考え方があります。夢を追い続けてる方がいいと。自分もそうですが、やりたいことをやり、幸せすぎて満足してしまうと、もういつ死んでもいいという気持ちになります。

A. 生きてる上で大切なものの一つに好奇心があると考えている。好奇心を常に持ち続けると、人生に満足して終わることはないのでは。

最後に、宍戸さんの師匠に当たるスタンフォード大学の心理学者、スティーブン・マーフィー重松氏も今回のイベントに参加してくださり、一言いただきました。

自分を「変える」という意識ではなく「自然に受け入れて変わること」でマインドフルネスをより実践しやすくなるのでは、とおっしゃっていました。

スティーブン氏が来日中、11月21日(木) に 「マインドフルネスとデザイン」と題したイベントで登壇されますのでこちらもチェックしてみてください。
zentalks #3マインドフルネスとデザイン近年、耳にしない日はないほどメジャーなキーワードとなった「マインドフルネス」。単に「瞑想」を想起zentalks-vol3.peatix.com

最後に

マインドフルネスとは、自分とつながるだけではなく、他者ともつながることが鍵になるのだと気がつくことができました。その第一歩として、まずは念じること。今の自分の心に耳を傾けてみる時間を作りたいと思いました。

次回イベントのご案内

また、今回のイベントのテーマ「マインドフルネス」と関連して次回はこのようなイベントが開かれます。

◆11月21日(木)19:00-22:00

マインドフルネス ×トランステック最前線 トランステック・カンファレンス帰国レポート

◆1月9日(木)19:00-21:30
WellbeingのためのSPIREモデル実践 -タル博士来日WS学びシェア会

その他にも、Nagatacho GRiDでは他にもランチや上映会など、様々なイベントが毎週開催されています。

お気軽に足を運んでみてください!


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