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中学生が事業の立ち上げ?!ガイアックスがユーザーヒアリングをレクチャー

最終更新: 2024年7月29日

本記事はガイアックス・スタートアップスタジオが実施している「起業ゼミ」第3回目「ユーザーヒアリング」についてのレクチャーを行う様子を記載した体験記事です。中学生がユーザーにアポイントを取り、ヒアリングを行いニーズを調査する過程に密着しました。

なお、若者で起業を考えている方にはスタートアップカフェへの参加もおすすめ。事業アイデアの壁打ちから出資、専門的なメンバー提供まで可能です。

ドルトン東京学園に授業訪問

本記事はガイアックス・スタートアップスタジオが実施している「起業ゼミ」のレクチャーを行う為ドルトン東京学園に訪問した際の体験記事です。

ドルトン東京学園の紹介

daltontokyo

2019年4月、米国の教育家ヘレン・パーカーストが提唱した学習者中心の教育法「ドルトンプラン」を実践する場として開校。自分の学びの設計をサポートする「アサインメント」、自分で決めたテーマを計画的に追求する「ラボラトリー」、生徒主体の活動を通じて協働する力を育む異学年コミュニティ「ハウス」という独自の取り組みにより、生徒の自主性と創造性を引き出し、アクティブラーナー(自律的な学習者)へと成長させることを目標としています。新型コロナウイルス感染拡大以前からオンラインを活用した双方向型の授業や課題の提出を行い、コロナ収束後もオンラインを活用した教育活動を前向きに検討しています。
公式サイトURL:https://www.daltontokyo.ed.jp/

校内にお邪魔して1番印象的だったのがテクノロジーをフル活用していたことです。電子黒板はもちろんのこと、学校内の報告事項共有にslackを利用していると聞き驚きました。

生徒たちはパソコンやタブレットを持参して当たり前のように最新ツールを使いこなしていました。公立中高に通っていた僕からすると考えられない情景でした笑

IT企業が中学生に授業を行うという、異例な取り組みが可能になった理由が分かった気がしました。

 

ドルトン東京学園×ガイアックス【起業ゼミ】

「起業ゼミ」は中学生という早い段階からビジネスに触れる機会を増やすことで、 「起業家」を含めた幅広い進路選択を可能にすることを目的に実施されたプログラムです。

全部で7回の授業を経て8回目の最終日には選ばれた生徒が自分の事業案をプレゼンテーションします。今回は3回目の授業「ユーザーヒアリング」についてのレクチャーです。

前回、2回目の授業ではユーザーヒアリングを行う相手のアポ取りについて教授していて、学生達が自分たちでヒアリング対象の人にアポをとってきています。

今回の授業のタイムスケジュールは以下の通り。

13:50 〜 14:15 ヒアリングの手法をレクチャー
14:15 〜 14:30 ヒアリングの準備
14:40 〜 15:10 ヒアリングの実施
14:10 〜 15:25 ヒアリング結果を考察/まとめ

1限1限クラスの状況を解説していきます。

13:50〜14:15 ヒアリングの手法をレクチャー

まずガイアックスのメンバーがユーザヒアリングを実演し、ヒアリングの感覚をつかませます。ユーザの「行動」を質問によって聞き出し、現状の「不満」と「代替案」を調査する。といったユーザーヒアリングの意図とプロセスを説明します。

それらを踏まえて、「こういったプロダクトやサービスがあれば使いますか?」と自然な流れで自分の事業案を提案して、ユーザーのニーズに合うか検証する。というステップまで実演します。

14:15〜14:30 ヒアリングの準備

それを見た生徒たちは自分たちの事業案に沿って聞き出す質問リストを作成します。自分の力でアポをとってきているので、当事者意識が違います!自らガイアックスのメンバーに積極的に不明点を質問して解像度を上げていました。

14:40〜15:10 ヒアリングの実施

質問リストが完成したら実際にアポをとっておいた相手にヒアリングを行います。Zoomをつないでオンラインでインタビューを行います。同じ学校の友達にアポをとっていた人はクラス内で対面で行いました。

実際にある男の子のユーザーヒアリングに密着しました!

ゲーム好きの彼はパソコンのキーボードとマウスに注目しました。いま世に溢れているパソコンのキーボードやマウスは値段がピンキリで、価格が低いものは性能が悪く、10,000円を超えてから性能・品質が良くなっていきます。その「中間の層」に参入できないかという点に着目しました。

ユーザーヒアリング① 行動・不満を探る

実際にゲーム好きの友達にユーザーヒアリングを行います。まずは相手の「行動」データを得る為、現在使っているマウスやキーボードについて聞き出します。
そこで「マウスやキーボードに何万円も費やせない」という「不満」を聞くことに成功しました。

ユーザーヒアリング② 代替手法を探る

次にその不満をどうやって解消しているのか「代替案」を聞き出します。
「反応速度を保つため、そして手が滑らないようにコマメに掃除しているという」という答えが返ってきました。ここでユーザーが「反応速度とグリッピング」に重要性を感じていることが分かりました。

その他にも「大会に出場する際に使い慣れたキーボードがいいから持ち運べると嬉しい」といった「サイズ感」の重要性も聞き出すことができました。

ユーザーヒアリング③ 提案

これらの情報をまとめて、ユーザーが求めるスペックや性能に優先順位をつけます。そして自分が元々考えていた新規プロダクトに寄せて、実際に使用してみたいかを提案します。
今回は価格には触れませんでしたが、ユーザーの「理想的なプロダクト」を突き詰めることができました。

14:10〜15:25 ヒアリング結果を考察/まとめ

ユーザーヒアリングを終えた学生たちが一つの教室にもどってきます。やりきった顔をしている学生、ちょっと不満気な顔をしている学生、それぞれいましたが全員期待を超える質と量の情報を聞き出していました。

ガイアックスのメンバーが今回のヒアリングでの成果物と反省点について説明し、次回のユーザーヒアリングで気をつける点を解説します。

今回密着させてもらった学生も、「キーボードとマウスの性能実装にかかる費用を把握した上で〇〇円でなら購入するのか、といったところまで聞き出せるようにしたい。」と意気込みを語っていました。

ガイアックスのメンバーが今回のヒアリングでの成果物と反省点について説明し、次回のユーザーヒアリングで気をつける点を解説します。

今回密着させてもらった学生も、「キーボードとマウスの性能実装にかかる費用を把握した上で〇〇円でなら購入するのか、といったところまで聞き出せるようにしたい。」と意気込みを語っていました。

中学生も事業立ち上げをする時代

後々この学生たちが原価率や利益率なども頭において仮説検証をしていくことを想像すると、本当に「子供と大人の境目」が分からなくなりました。

いわゆる5教科の様な一般教養にとどまらず、こういった社会に踏み出した授業を受講することで将来どんなキャリアに進むにしろ仮説を立てて考え行動する力がつきます。中学生から仮説を立てる意識をもつことで将来の成功確率は何倍も増えることは間違いありません。
失敗が失敗ではなくなる概念、それが「仮説を持つ」というこです。

検証が終わると、ユーザーヒアリングを経て考えて考え尽くした事業案を生徒たちがそれぞれピッチします。どんなプレゼンテーションになるのか、このブログで報告できればと思います。

今回は「中学生がユーザーヒアリングを行い事業を立ち上げる」という新しい時代を映し出す記事でした。

今後もガイアックス・スタートアップスタジオのイベントや新着情報を綴っていきます。

「起業ゼミ」展望・コメント

佐々木 喜徳
ガイアックス技術本部長/スタートアップスタジオ責任者

革新的なサービスをつくるには新しい課題を見つけて独自価値を生み、自ら学んでいくことが大事です。本格始動するこのゼミを通して、中学生から勉強することの意義を意識し、さまざまなスキルを持つ大人と積極的に会ってほしいですし、良いアイディアがあれば積極的に出資したいです。

木之下瞬
ドルトン東京学園中等部・高等部「起業ゼミ」担当/生徒部長

起業ゼミを通して社会課題を捉える視座や事業アイディアを形にするためプログラミング、数学、そして意見を論理的に組み立てるスキルなどを会得するきっかけにしてほしいです。何よりこのような授業を上手く活用し、実際に投資を勝ち取ってほしいと思います。

左:木之下先生、 右:佐々木技術本部長

事業アイデア相談会「STARTUP CAFE」

人と人をつなげる事業で社会に大きなインパクトを与えるスタートアップを共創するガイアックスのスタートアップスタジオでは、事業アイデア相談会「STARTUP CAFE」を実施し、ビジネスアイディアの相談を実施しています。

オンラインで事業相談を実施し、優れた事業案には200万円の出資を行っています。
出資だけでなく、事業開発・エンジニアリング・バックオフィスの支援も行うことにより、初めての起業でも、数十回の経験を経てきたスタートアップスタジオメンバーのノウハウの元、事業活動に取り組むことができます。

相談者の年齢関係なく、暖かく相談にのってくれるので気軽に問い合わせをしてみてください。

STARTUP CAFEページへ
ガイアックス廣渡裕介
学生起業後、3年で上場企業に売却。株式会社ガイアックスにてスタートアップスタジオ事業部で新規事業支援をした後に、DAO特化の事業部を開始。DAO組成運用のコンサルティング支援とツール「DAOX」を展開中。2023年には約30社の企業・自治体の支援事例あり。
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