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挑戦し続けることは自分ならではの場所を見つける旅路

最終更新: 2023年3月2日

私たちガイアックスは、“使命で動く” というPhilosophy (経営哲学/企業理念) を持っています。使命で動くとは、世の中の課題を自分ごととして捉え、ビジョンや問題意識を打ち出し、ムーブメントを生み出すことで社会を巻き込み実現すること。そんなガイアックスメンバーの様子を連載で紹介していく「使命で動くシリーズ」をご覧ください!

なお、ガイアックスに興味を持ってくださった方は、オンライン座談会にてメンバーに直接疑問をぶつけることができます。「採用に興味がある」や「ガイアックスってどんな会社だろう?」と思った方はご確認ください。
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今回インタビューしたのは、ライブコミュニケーション事業部(以下、LCD)の藤堂和幸(とうどう・かずゆき)さん

藤堂さんはガイアックスが創業1年目の時に入社され、これまでに法人営業、エンジニア、人事・採用と様々なフィールドを経験し、現在は2020年に設立されたLCDで配信ディレクターとして活躍しています。様々なフィールドで挑戦を続ける藤堂さんの使命に迫ります。

Todo

藤堂和幸
ライブコミュニケーション事業部
創業1年目のガイアックスにインターンとして参画後、正社員として入社。開発者・営業兼務で台湾のゲーム事業の日本展開、金融機関とのウェブ戦略コンサルティングなどを手がける。ガイアックスの事業拡大によって運用の重要度が増加したためエンジニアとして運用部署の立ち上げなど行い、その後人事・採用に携わる。2020年からは新規事業として立ち上がったライブコミュニケーション事業部に加わり、配信ディレクターとして活動している。プライベートではJリーグ観戦、自転車のロングライド、アニソンDJなど幅広い趣味を持つ自他共に認めるオタク。

「命が救えるんだ…」インターネットの力に魅了された

ー 現在のお仕事について教えてください。

ライブコミュニケーション事業部で配信ディレクターを担当しています。具体的には、オンラインとオフラインのハイブリッドのカンファレンスや表彰式など、複雑なオンライン配信をしたい企業様に対して、ご要望に合わせて企画・構成して配信するということをしています。ご予算や演出希望に合わせた機材構成、人員構成を組んで、当日はカメラなど多くの機材をセッティングして撮影したり、配信する画像をイベントの展開ごとにリアルタイムに切り替えたり、現場を主軸に担当しています。

ー ガイアックス歴が長い藤堂さんですが、いつガイアックスと出会ったのですか?

僕が大学4年生だった2000年、ガイアックスでインターンをしていた同じ大学の肥後さん(現:TRUSTDOCK取締役)に誘われたことがきっかけでした。当時はインターネットの速度がまだまだ遅く、やっとWindows 2000が出始めた頃。まだインターネット市場自体が成熟していないこともあり、エンジニアと呼ばれる人がほとんどいませんでした。そのため、ネットベンチャー各社がエンジニア希望者を確保して自社でプログラミングの教育をして、自社に就職させるという流れがあり、そのプロジェクトの運営として声をかけてもらいました。ガイアックスが運営していたのは京都ラボという名称なのですが、声をかけてもらったのがラボオープン2週間前。物件やPCを調達したり、学生を集めるために新歓でチラシを配布したりして、結果的には200人ほどの学生を取りまとめ、1年間インターンとして広報・経理・営業・企画・開発等、幅広い業務に携わった後に、入社しました。

ー IT業界にもともと興味があったんですか?

いえ、実は医者になりたかったんですよ。バックグラウンドとして、僕は広島県出身なので原爆の歴史に触れながら育ったことで、命が生かされることなく可能性が断たれるということに嫌悪感を持っていました。より多くの人の命を生かしたいという思いで医療工学のエンジニアを目指しており、その中でも興味があった再生医療工学について大学で学んでいました。
その頃、世の中ではインターネットが普及して、PCの普及率が上がったり、2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)が出始めた時で、よく見ていました。掲示板には悩みの投稿も多く、掲示板でいろんな人と話していると結構悩んでいる人も多くて、その中には人生を諦めようとする人もいました。その人のそういったコメントに対して、ただ掲示板上で見かけたようなだけの見知らぬ人たちが必死に止めるんですね。多くの書き込みが何時間か続いているのを見ていたのですが、その結果「もうちょっと人生がんばってみようかな」となり、一つの命が救われる瞬間を目の当たりにしました。
この出来事は衝撃的でした。それまで「高い技術を製品やサービスにすることでこそ世の中は良くなる」と思っていた僕に、医者のように高度な技術がなくても命を救えることがあるのではないかと思い直させるきっかけとなり、結果としてインターネット業界に進むという新たな選択肢も検討し始めました。自分なりに考える中で、医療とインターネットを比べたときに、時間の流れが決定的に違うと思いました。もちろん、医療も日々目まぐるしく進化していますが、新たなものができあがるには数年~十数年かかります。一方でインターネットは、1年でガラッと状況が変わります。僕の「新しいもの好き」という特性を考えたときに、インターネット業界の方が合うのではないかと思うようになりました。そんな時にガイアックスに出会ったのです。

『挑戦し続けることは自分ならではの場所を見つける旅路』藤堂和幸
『挑戦し続けることは自分ならではの場所を見つける旅路』藤堂和幸

幅広く業務を経験するも、自分の特性を活かしきれないと感じる時も多かった

ー ガイアックスでの仕事はどんなことをしていたのですか?

2000〜2001年 [ インターン ] ラボの立ち上げ・運営
2001〜2002年 [ 営業 ] 法人向けコミュニティ(個人HP)サービスの販売
2002〜2005年 [ エンジニア ] プロジェクトマネジメントを担当
2005〜2016年 [ エンジニア ] サーバ・Webアプリケーション運用を担当
2016〜2019年 [ 人事 ] 採用、研修を担当
2019年〜    [ オンライン配信 ] 配信ディレクター担当

ー 様々なお仕事をされて、今に至っているんですね。新しい仕事に移るタイミングというのはどんな時に訪れるのでしょうか?

初めて担当した仕事は、無料ホームページサービスを法人のお客様へ提案するという営業をしていました。当時業界の流れも速く、販売する商材もどんどん時代に合わせて変化していて、それに合わせて仕事も変わっていきました。営業からエンジニアへ転向し、お客様ごとにプロジェクトを組んでプロジェクトマネージャーとして動いていました。プロジェクトマネージャーの大きな役割は、プロジェクト全体を俯瞰して見て、リソースの配分などを決定していくことですが、僕自身、俯瞰で物を見ることが当時からとても苦手だったんですね。全く成果を上げられていないと感じることも多く、モチベーションを維持することも難しくなりました。そんな時に、他の案件でエンジニアの人手が足りないということで声がかかりました。

ー ご自身としても難しさを感じている時に、お声がかかったんですね。

僕自身エンジニアとしてもっと成長したいと感じていたので、ジョインさせていただくことにしました。僕の経歴的に、営業も担当したことのあるエンジニアということで、当時、営業もエンジニアも両方できるという人がまだ少なく、重宝していただくことがありました。
お客様先で営業担当だけだと持ち帰り事項も多かった時代ですが、技術的なことも含めてその場ですぐにお話しできたことは自分ならではの価値かなと思いました。ただ、ここでは何度気を付けても同じミスを繰り返してしまうことが多く、他のメンバーの方にも迷惑をかけることもあったりと自分としては結構しんどい時期でした。そんな時、サーバやWebアプリケーション運用の部隊を立ち上げるという話があり、声をかけていただくことになります。

ー 次のお仕事へと移行していくんですね。

サーバ運用の仕事では、エンジニアとしての仕事を全うします。でも同時に、若いエンジニアの台頭が今まで以上に早いと感じていて、このままエンジニアとして技術を高めていく方向で勝負するためには、自分自身の強みにもっとフォーカスする必要を感じており、何らかしらのアクションを打ちたいと思っていました。
当時のガイアックスは継続的にエンジニア採用を強化していて、僕は勤続10年以上だったことや、営業経験から当時のエンジニアには珍しく人前で話すことに抵抗もなかったということもあって、採用の現場に駆り出される事が多くありました。
採用の現場に行ってみて分かったのが、エンジニア希望者と話しているエンジニアメンバーが、どんなメッセージを発信したらいいのか分からないという悩みを抱えているということでした。当時のガイアックスは優秀な学生に直接会いに行くというスタイルで採用をしていたのですが、エンジニアという仕事のことをどうやって見せていいか分からないという感じでした。たまたま僕はそれまでに営業も経験していたので、エンジニアとしての伝えたい情報と、聞き手が知りたいことを融合させて話すことが得意であると気が付きました。この採用での仕事であれば自分の特性をうまく組み合わせて勝負できるなという感覚があり、エンジニアと採用を3年ほど並行した後、人事・採用専任で動くことになります。

ー ご自身のどんな特性とフィットしたのですか?

今までの仕事を見てみると、年単位でプロジェクトに伴走するものと、数ヶ月スパンで案件として回っていくものと2つの種類がありました。色々と経験する中で、僕に合っているのは、スパンが短いものだということをだんだんと掴んでいくようになりました。また、新しい仕事に挑戦することは好きで、自分の今までの経験を活かせることに楽しみを見いだすタイプなんだなと思いました。

『挑戦し続けることは自分ならではの場所を見つける旅路』藤堂和幸
『挑戦し続けることは自分ならではの場所を見つける旅路』藤堂和幸

生存戦略は「一点突破ではなく、掛け合わせ」

ー 今までどんなスタイルで仕事をされてきましたか?

僕のキャリアを振り返ると、色々と経験して悩み続けてきましたが、その経験のおかげで「強みを掛け合わせて貢献する」という自分のスタイルが見つかったという感じです。

ー いろんな経験があったからこそなんですね。現在のお仕事に移られたきっかけは何だったのでしょうか?

人事の仕事は自分の特性に合っていながらも、後半の1〜2年は自分の感覚が一部の学生さんと徐々にズレてきていると感覚的に思うようになりました。学生さんとやりとりしていても、自分の話が魅力的に伝わらないという感じでした。また人事という仕事は、ガイアックスの全社戦略とも密に連携しながら、人事戦略のロードマップを描いていく必要があります。始めは、学生さんとの1対1での採用だけでスタートしたところから、だんだんとまた俯瞰する仕事に変わっていき始めたぐらいから、また難しさを感じていました。
正直、1年ぐらい悩んでいて、自分が難しいと感じる仕事こそ頑張らなくてはいけないんだという気持ちと、自分の適性に合わないのではないかというところで揺れ動いていました。そんな時に、現在所属するLCDから声がかかりました。その時の世の中の流れとしては、新型コロナウイルスの影響で、今までリアルで開催されていたイベントがオンラインに切り替わる時でした。LCDはまさにそのニーズに応えるべく、オンライン配信を一気通貫でサポートするという事業。時代の流れに合わせて急速に立ち上がった事業部ということもあり、スピード感も速く、日々事業を推進しながら足りないものを補うというスタイルで運営していました。
最初は「映像配信できませんか?」と言われて、「ちょっとぐらいなら分かるけれどそれでもよければ手伝いますよ」という感じでスタートしました。実際に配信をしてみると、自分が持っていた知識だけでは到底足りず、機材を触って分からないことを調べながら、必要なスキルを習得していきました。始めは人事と両立しながら関わっていたのですが、LCDは事業部として人手が足りいなかったこともあり、LCDに一本化することを決めました。

ー 新しい仕事にどんどん挑戦する藤堂さん。いつもどんなことを心がけていることはどんなことですか?

自分の強みは新しいことへの適応性と、強みの一点突破ではなく、掛け合わせだと思っています。1つのスキルだったら負けてしまうけれど、掛け合わせることで価値になるものがあるのではないかと。例えば、エンジニアという役割だけでは強い価値を発揮できる人は多くいると思いますが、エンジニア×営業となると母数は少なくなりますよね。更に人事を掛け合わせると、ますます希少性は高まりますし、更にオンライン配信ができる人はもう皆無に近い。実際に、LCDでも入社式を動画配信したいというご希望を聞くことがあって、そういう瞬間に立ち会うと、今までの人事での経験を掛け合わせた価値を提供できるなと感じますね。
自分の特性上、一つのことを突き詰めると途中で飽きて目移りしてしまうということもあり、できるだけ距離の遠い複数の分野を掛け合わせることで、自分の存在のレア度を高めた上で、新しいフィールドで挑戦して価値を出すという考えになりました。ただ、このやり方は常に新しいものをかけ合わせていかないと勝負できないということと、新しい分野に早くから目をつけておかないと求められた時にポジションを取れないという難しさがあります。でも、そんなに苦ではないですね。

ー 新たな分野の仕事に挑戦することで、フィールドが広がり、掛け合わせる分野も結果的に増えて、レア度がどんどん高まっていきますね!現在の事業部に来て、どのようなことを感じていますか?

正直、今までの経歴の中では大した成果を出せていなかったと思うのですが、現在のLCDでは自分の特性や強みを生かして、自分の持ち味を今の所最大限活かせているという感覚があります。
これまで様々な仕事を経験してきた中で、いろんな人にむちゃくちゃ迷惑をかけてきて辛かったのですが、無駄なことは一つもなかったんだと今なら思えます。すべて自分にとっての成長の場であり、自分に合ったものを見つける道のりだったように感じます。それは、今の仕事をずっとし続けるということでもなく、僕は新しいもの好きなので、今回のこの経験を元にまた新たな掛け合わせをしながら道を歩んでいくんだろうなと思っています。

可能性が開花し、人が輝いているところを見ていたい

ー 藤堂さんの使命について教えていただけますか?

僕には娘がいるんですが、ダウン症なんです。ダウン症の子は、一般的に寿命が短いと言われています。「彼女の人生を全うさせる」というのが僕の使命です。そのためにも、見た目や障害に関係なく、誰しもが社会の一員として受け入れられる社会を作りたいと思っています。
先頭に立って社会のシステムを変えるというより、自分自身がその考えをしっかり体現する人でありたいんですよね。その根本には、医者を目指していた頃の原体験である「人の可能性にフタをさせたくない」というのがあり、その人が一番輝くことを応援したいと思っています。例えば、若手のメンバーが主担当として進めてきた案件の契約書締結でつまづいていたとして、そんな時は僕がサポートに入ることで早く解決して、本来取るべきお客様との時間を取ってほしいなと思います。みんながそれぞれの可能性を花開かせていくところを見ていきたいと思っています。

ー 今後チャレンジしたいことについて教えてください。

「これをやりたい」というよりは、出会う人との関係性の中で何かを生み出していくんだろうなと思っています。ここ最近、プライベートで自転車を通じて知り合ったアニメの作り手や長野県小諸市の方々とよく時間を共にするのですが、僕が配信の仕事をしていることを伝えると話が発展して、市内のとある旅館を貸し切って、そこからDJイベントを開催して配信しようということになりました。結果的には権利処理が間に合わないため配信を見送ったのですが、イベントとしては大成功で、旅館も開業以来最高の売上となったと聞きました。まさにこれも遠いところの掛け合わせだなと思います。新しいものが好きでいろんな引き出しを持っているからこそ、それを掛け合わせてこれからも面白いことをやっていきたいですね。

ー 藤堂さんのこれからを楽しみにしています!

インタビュー・ライティング 樗木亜子

編集後記

今までの仕事人生における葛藤とその中でも前を向いてどう生き抜いていくかを考え、行動を貫かれる姿に触れ、まさに使命を体現されていらっしゃる方だなぁと思いました。これからも、仕事に趣味に、進化を続ける藤堂さんを楽しみにしています!

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藤堂 和幸
創業1年目のガイアックスにインターンとして参画後、正社員として入社。開発者・営業兼務で台湾のゲーム事業の日本展開、金融機関でのウェブ戦略コンサルティング、エンジニアとして運用部署の立ち上げ、人事・採用など幅広い業務に携わる。新規事業として立ち上がったライブコミュニケーション事業部で技術職として活動した後に独立、フリーランスで配信ディレクターとして活動。有名アーティストの音楽ライブ配信、テレビ関連生配信、大規模会場でのハイブリッド配信等多くの配信を行っている。プライベートではJリーグ観戦、自転車のロングライド、アニソンDJ、ライブ遠征など幅広い趣味を持つ自他共に認めるオタク。
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