今なら、どの企業に入っても「優秀な学生」として活躍できる気がする。
そんなことを思っていた僕が感じ始めた「学生レベルの優秀さ」の限界。
ガイアックスという「成果を問われる遊び場」で、少しずつ言語化されていった気づきをまとめたブログです。
江澤幹太
法政大学社会学部4年。大学1年次からスタートアップにて新規事業開発、広報・PR、十数人のインターンメンバーの統括などに携わる。超大手企業でのインターンを経験した後、2023年10月、大学3年次に株式会社ガイアックスでのインターンにて、コーポレートカルチャー推進室で新卒・インターン採用を担当。
大学1年生の自分が見たら”綺麗でカッコいい”経歴
ガイアックスでインターンするまでの大学生活2年半の間に、様々な環境で活動し、多くの経験と学びを得てきました。
大学1年次からの2年間、毎日がカオスのようなスタートアップでインターンを経験し、新規事業開発からSNSマーケティングまで携わりました。
十数人のインターンメンバーの統括、スポーツチームや日系超大手企業とのお仕事。
日本最大規模の学生による学生のためのビジネスコンテストの統括など、学生が見える“ビジネス”という領域のなかで、学生が当たり前に経験できることではないであろう幅広い経験をさせていただきました。
失敗の連続で会社の方々に迷惑をかけることもありましたが、どの環境でも一定のアウトプットを出し続け「合格点」は出し続けてきたと思います。その経験から得た学びや気づきを、自分の言葉で伝えた結果、志望企業から内定をいただくことができました。
「インターン」というものに特別な価値を感じ、学生レベルではなさそうな経歴を持つ大学3年生の先輩を見てカッコ良さを感じていた当時大学1年生の自分にとって、自分の経歴は、すごく綺麗で魅力的なものだと思います。
ガイアックス入社以前のインターンなどの環境は、多くの経験から学びや気づきを得ることができる最高の環境ばかりでした。ただ、就活を終えた後のガイアックスでの経験は、新たな視点で「優秀さ」というものを考え、その価値観が大きく変わるようなものでした。
普通に優秀、でも驚かない。フィードバックは「だよね。それで…?」
ガイアックスのインターンでは、まずガイアックスの新卒採用戦略を学生視点でコンサルティングする業務に取り組みました。既存の公式ホームページの改善点や採用媒体における打ち出し方について、学生目線、すなわち完全に僕の主観でコメントしていくという内容です。
次のフェーズは、ガイアックスの採用ターゲットと重なりそうな属性の学生へのインタビュー。
「ガイアックスをどう伝えたら学生は魅力的に感じると思う?」と、こちらが答えを想定してのヒアリングではなく、相手に考えてもらうインタビューをひたすら行いました。
当初はこのインタビューの目的がいまいち理解できませんでしたが、「とりあえずやってみる」で一気に20人ほどへインタビューをしたことが戦略を構築する上での種となり、インターンである個人としての信頼獲得と手を伸ばせるミッションの幅が大きく広がるきっかけになりました。
そして、インターン3ヶ月目の成果として「納品」を経験します。新卒採用を担当するコーポレートカルチャー推進室の責任者・荒井さんに「3ヶ月の活動の成果」を伝えるという業務です。
これまでのインターンでは「この期日までに、このアウトプットを」と言われてきましたが、自分にとって「納品」は初めて。与えられた指示に従うだけでなく、自分が提供できる価値を具体的な形で表現し、それを他者にとっても価値のある成果としてまとめる大きな挑戦でした。
荒井さんとのミーティングで、ガイアックスの採用ターゲット像やターゲットとなる学生の行動変容などをまとめ、「成果物として納品できた」と思えたプレゼンでした。
「うん、そうだよね。で、これから何をするの?」
これが共有を終え、荒井さんからいただいた最初のフィードバックです。
改善点や疑問点のコメントはなく、かといって成果に対するポジティブなコメントもありませんでした。「ここまでは想定済み」といった様子で、この成果を踏まえてどんなアクションを起こすのか、誰をどう巻き込んで何を変えていくのかという話題に移りました。
ある程度自信を持っていた成果が褒められなかったことへの驚きと期待値のゼロにやっと到達した感触で、ここまで手応えのない成果発表の場は自分にとって初めてでした。
改めて考えてみると、ガイアックスにとって大事なのは「ガイアックスに出会うべき学生がガイアックスに出会い、魅力を感じてもらうことの実現」です。戦略を作ることは大切ですが、実行して実現することがすべて。戦略があっても実現できなければ意味がありません。経営戦略を立てることや経営の上流の仕事を志望する学生は多いと思いますが、ガイアックスでは戦略を立てるだけでなく、実際に変化を起こし実行できることが当たり前であり、それが「優秀さ」の基準でした。
この出来事をきっかけに「裁量権」への考え方が大きく変わりました。「裁量権」は与えられるものではなく、自分でつくるもの。
「裁量権のあるインターン」など存在しないのだということ。
「裁量権」は自分でつくる
『これから何やるの?』とフィードバックいただいてから、仕事への向き合い方が変わりました。与えられたミッションに対して答えを出すスタイルから、「25卒を〇人採用」という共通の目標を軸に、「どんなミッションに向き合うべきなのか」「そのミッションは何をしたら達成されるのか」「ミッションを達成するために周りをどう巻き込んでいくのか」と、考えることの幅と深さが大きく広がり、自分でボールを持ち、仕事を作って実行していくようになりました。
その結果生まれた施策の1つが「Gaiax U-25 Meetup」。
毎月2回程度、ガイアックスの若手事業家やインターンメンバーをスピーカーとして、事業づくりに興味のある学生を招待するイベントです。
この施策は、
・ガイアックスのバリュープロポジションの1つは「就職と起業のいいとこ取り」
・ターゲットになりうる学生は、一般的な就活をあまりしていない
といった3ヶ月の調査・分析の結果を踏まえ、
・実際に就活をした自分(江澤)は、ただ一方的に話を聞くだけの会社説明会が楽しくないからそれをガイアックスではやりたくない
・同じチームの宇田川さんは元料理人で料理が作れる
など、自分の価値と、活用すべきガイアックスのリソースを最大限アウトプットに出し切るとしたらどうすべきか、を考えた結果生まれたものでした。
ガイアックスという組織が持つリソースを自分の意思決定や動き方次第でどうにでも使うことができる。というか、活用すべきリソースを最大限活用しないと、成果が出るはずがない。でもその分、成果が出ても出なくてもその結果は自分によるもの。
成果が出なければ自分の責任なのでプレッシャーもありますが、それ以上に「正解」が自分の中にあり、正解を「成果」にするためには誰も取り組んだことがない施策に上司を巻き込むことも、会社のリソースを注ぎ込むことも、ある意味「当たり前」なのだと感じるようになりました。
自分の中での正解が「成果」になった時、その達成感はすごく大きいものです。
採用の領域において、「学生であることの価値」の本質的な活かし方についても気づくことができたように感じます。学生の隠された本音を施策としてぶつけ、最適なマッチングを生み出すことが自分が採用活動に関わることの本質であるとするならば、自分が施策を生み出すことの価値は、学生である自分の想いや課題感そのものの裏返しであると考えることができます。
自分の100%主観のコメントを施策にまで落としながらチームや会社を巻き込んでいく。その施策に一番向き合っているのが「学生である自分」なのであれば社員の皆さんもそれを止めることはありません。
「とりあえずやってごらん」「その正解を形にしてごらん」というガイアックスのカルチャーが、「学生であることの価値」をより引き出してくれたのだとも思います。
『うん、そうだよね。で、これから何やるの?』
というフィードバックは、その言葉を聞いた瞬間の自分にとっては正直よくわからないものでした。しかし、その言葉こそがガイアックスという環境が社会人や学生といった立場に関係なく、事業に本気で向き合う場所としての当たり前の基準そのものを示している言葉なのだと今は理解しています。
目の前の事象に対して一番向き合った人の考えがまず「正解」。
そして、その正解を「成果」にしていくためであれば、人も、モノも、お金だってベットしていく。
その人が持つ圧倒的な魅力と向かっている事象に対する圧倒的な熱量を起点に、リソースをフル活用して事業を大きくしていくのがガイアックスのあり方なのだろう、と実際に働いてみて言語化しています。
今この時間は「フル活用できる“贅沢な時間”」
僕は、自分が今後追いかけたいビジョンがあり、そのために最適な環境に就職をするためガイアックスにこのまま社員として入社することはおそらくありません。ガイアックスにとっては、1年足らずでいなくなってしまうインターンのいち学生です。
そんな中で、まだ経験したことのない挑戦機会が自分が望む限りあり、そのためにガイアックスのリソースを活用して実行できるのが今の自分が置かれている環境です。
すごく恵まれた環境で“ありがたい”と表現するのが一般的なのかもしれませんが、自分はこの時間を「フル活用できる“贅沢な時間”」と捉えています。
短期間しかいないメンバーに、採用施策の方針を意思決定してもらったり、上司や事業責任者を巻き込むなど、会社のリソースを投資することは一見、合理的ではないように見えます。
しかし、学生だからこその視点や強みを活かすことで、挑戦する機会をもらえることもある。
すごく傲慢な言い方かもしれませんが、この贅沢さを”自分らしくフル活用すること”は、学生であるからこそ得られる特別な「権利」だと考えています。
そして、その「権利」をどう使うかは自分次第。
フル活用できればガイアックスのインターンは、最高の『成果を問われる”遊び場”』になります。楽しんで自分についての理解が深まり成長できる、そんな環境です。
『成果を問われる”遊び場”』になるかどうかは、自分の中にある「学生だから」「インターンだから」という枠を外して、事業に向き合う一人のメンバーとして考えて動いたから、できたことだと思っています。目の前の事業にとことん向き合い成果を出していき、ガイアックスの成長に繋げていく。
学生の特別な「権利」を贅沢に使い切ることはガイアックスにとっても合理的であるというのが今の僕の理解です。
ガイアックスを成長させるほどの成果と言えるものを残すという観点ではまだまだ道半ばです。だからこそ、この「贅沢な時間」を自分にとって最高の形で使い切り、ガイアックスに対しても最高な成果を残そうと思うのがガイアックスでインターンとして働いている今の自分の心持ちです。
※文中の表現は、書き手個人の見解に基づくものです。
気づけばあなたも起業家に
自分の情熱に向き合い続け、言い続け、実行し続ける環境で働く。その延長線上の未来で、ふと気づいた時には、あなたも起業家になっているかもしれません。個人の情熱を徹底的に邪魔しない。「裁量権」なんて言葉では言い表せない、無制限なオーナーシップがある環境であなたも挑戦しませんか。