私たちガイアックスは、“使命で動く” というPhilosophy (経営哲学/企業理念) を持っています。使命で動くとは、世の中の課題を自分ごととして捉え、ビジョンや問題意識を打ち出し、ムーブメントを生み出すことで社会を巻き込み実現すること。
そんなガイアックスメンバーの様子を連載で紹介していく「使命で動くシリーズ」、今回は2020年卒の新入社員メンバーにガイアックスの「自由と責任」について思うところを話してもらいました。ご覧ください!
今回インタビューしたのは、Meet Geisha 事業責任者として活躍する西村環希さん
ガイアックスに20卒として入社し、早くも事業責任者として活躍する西村環希さん。業界全体に逆風が吹く中でもエネルギー高く動き続ける背景にある使命と、責任者としての苦悩のエピソードを赤裸々にお話いただきます。
西村 環希
ガイアックス歴3年目突入。大阪生まれ。京都から箱根へ。観光領域で新規事業立ち上げてます。「Meet Geisha」箱根湯本で芸者さん達とショーを仕掛けてます。「Chill Online」オンラインで国内外の色々な地域の人と話すイベントを毎週やってます。ガイアックス。96世代。
仕事で生きるエネルギーをぶつけていく
ーまず、西村さんの普段の仕事内容について聞かせてください。
元々は大学3年(2017年)の4月からaini(旧:TABICA)で訪日旅行者向けの事業をやっていて、去年(2019年)から責任者を勤めていました。現在はaini(旧:TABICA)の訪日旅行者向けのコンテンツから独立したMeet Geishaの責任者として、訪日旅行者と日本人向けに箱根の観光施設の立ち上げから関わっています。
学生時代に京都で芸者さんと働いいたことがあり、海外在住経験もあったので「これは私がやるしかない」と手を上げて、新規事業の立ち上げから関わることになりました。
「芸者さん」という文化はその中でも少しずつ目立つようになってきているものの、まだまだ隠れている部分がある。それを言葉にしていく上で英語という私のツールを使っていきたいなと思っています。
-meet geishaにはどういった想いを持っていますか?
日本の伝統文化としての芸者さん残してくために、私のような外部の人間が入り新しい価値を作っていきたいと思っています。芸者さんたちと働く中で感じるのは、伝統文化に携わってきた方々にとって新しいサービスをつくるということに難しさがあるということ。だから、どうしても既存のサービスの形に縛られがちになってしまうと思っています。一方で彼女たちの本職であるお座敷、いわゆる大きい宴会自体の需要そのものが少なくなり、コロナウイルスの影響でその勢いは加速しているのが現状です。そんな逆風の状況だからこそ、宴会のサーバーとしてではなくパフォーマーとして芸者さんを残すところに活路があると思っています。Meet Geishaとして新しい風吹かせて、日本の伝統文化を残していきたいですね。
-西村さんが掲げている使命についてお聞かせください。
「世の中にインパクトがあるものをのこしたい」という使命をもっています。 実は、私のおじいちゃんがエンジニアとしてものづくりをしてきたのですが、ある時「環希は文系だけど、世の中のために役立つ何かを形で残すだろうね」と言われたことが強く印象に残っているんです。やっぱり命を頂いたからこそ、この世の中に何かしたいっていう思いが強いですね。
-命という言葉がユニークですね。
仕事って生きるエネルギーをぶつける先だと思ってるんです。「何かしたい」という思いをみんな持っていると思っています。「何か達成したい」といった野望みたいなもの。それが仕事において満たされている感じですかね。
「何かしたい」という歯車と「仕事」という歯車がかみ合わさっている瞬間が、湧き出てきているエネルギーをぶつけている瞬間だと思っています。
ガイアックスに入ったのも、京都の大学に通っている際に「就活の時期だから長期インターン探そうかな」と思って先輩に相談したら、aini(旧:TABICA)の関西支部を紹介されたのがきっかけです。
まず1ヶ月ほど関西支部で働いていたのですが、ある時東京本社で本気でチャレンジしてみたいと思ったんですよね。その辺りで東京に出張で行かせてもらう機会があったのですが、その時に休学することを心に決めて、後日の上司や寮の方々、両親に「東京に行きます」と伝えたんです。そこから大学に休学届を提出して東京に出てきたのですが、この一連の流れが3日間の出来事だったんです(笑)
それくらい、自分の命の欲求や直感が「これ!」と思うなら正解だと思っています。ただ正解かどうかを決めるのはその後の行動次第だからこそ、その選択肢を正解としていくべきと思って動いてきましたね。
西村環希プレゼンテーション:【GaiaKitchen Lightning Talk 02】誰かのせいにしない人生
ベンチャーで自由に働くことは、事業と自分が一体化すること
ー ガイアックスでは「自由」に働くカルチャーがありながら、それには「責任」もセットで付いてくると思います。
やりたいようにできる一方で責任が伴ってるなと感じていますね。上田さん(ガイアックス代表執行役社長)と直接コミュニケーションをする時に、予算の提出が遅れたりタスクを完了していない時に「すみません」と言うと、「自分のタスクが遅れたら自分の事業の進捗が遅れるだけでしょ?別に僕はいいよ。」という返しがきたことがあるんです。ある意味で自由ですよね。良くも悪くもやりたいようにできる。でも自分がうまく動かなかったら事業潰れてメンバーがいなくなる、という責任は常に感じています。事業が自分ごとになっている感覚ですね。
-事業が自分ごとになった瞬間はどんな時ですか?
インターンを始めて3ヶ月目に、事業部の都合でチームを縮小する事になった時だと思います。でもそのタイミングでは上司がいなくなってメンバーは私だけになっていました。インターンである私が、縮小の旨をメンバー伝えないといけない状態になったんです。「どうやってやるの」で頭がいっぱいだし「インターンに言われたくない」といって反発も受ける。その中でも、「私しか残ってないから私がやるしかない」と思ってやり切りました。
あの瞬間が、「会社と私」「事業と私」という感覚ではなく「この事業は自分自身なんだ」と自分ごとになりましたね。業務はもちろん、事業の状態も自分の鏡という風に価値観が変わった瞬間です。
-今のMeet Geishaの事業責任者になってから、一番最近ヒリヒリした瞬間は?
「事業を止めますか?」と言われた時ですね。観光業界右肩上がりではなく沈んでる中で、コロナウイルスの影響で芸者さんのショーも全く開催できず売り上げが3、4ヶ月立っていなかったんです。その中で、「この事業が本当に儲かるのか?」とを聞かれた時は、「ほんとに大丈夫かな」と思いましたね。
「沈んでる市場でチャレンジするべきなのか」ということに関して何も分からない。すぐには自信を持って答えを出せなかったです。
– 「わからないけどやるしかない」という心持ちを大事にされているように感じます。
やるしかないですよね。経験も未熟な中で、正直、分からないことだらけです。一応、私は事業責任者の立場だけど、実際わかってないことがたくさんあります。でも、仕事をやらされているのではなく自分で選択して仕事をしている感覚なので、「わからない」よりも「どう仕事をすすめていくか」にエネルギーを使っているような気がします。
「使命」という軸を持つことが、ベンチャーで活躍していく秘訣
-ガイアックスのカルチャーのなかで活躍していくためには、何が大切だと思いますか?
一歩立ち止まって自分を確認できる軸を持つことが、すごく大切だと思っています。例えば、私自身、2年ほどリモートワークで働いていますが、デメリットの側面も有ると思うんです。というのも、会社に行かないメリットもあるけど、周りの視線とかもない中で集中する環境を自分自身で作る必要がある。他にも、仕事自体が自由になった瞬間に、自分で何かアクションをとらなかったら何もタスクがない状態になりますしね。
だから自由の中で働くためには、自分を律すること力が不可欠だと思っています。自分を律するためにも、「自分が何がしたいか」「これやりたいんだ」といった使命ががブレなかったら、やっていけるかなと思います。やらされている感覚で仕事をやっていたら、乗り越えられないことばかりです。
-「使命で動く」という観点で、今後はどんなことに挑戦していきたいですか?
まずは事業として自信を持てるよほどの売り上げをつくっていきたいですね。ソーシャルグッドであることがが大事であることはもちろんですが、多くの人に影響を与えることを目指すのなら、当然売上は上げていかないといけないので。
もう一つ挙げるとすると、未来の女性の方たちのロールモデルに私自身がなっていきたいですね。「女性起業家」というような言葉が使われているのも、女性の起業家が少ないからだと思っていて、会社を上場させたとなるともっと少ないはず。だからこそ女性の起業家が当たり前となる動きの一つに、私も加わっていきたいです。
インタビュー・ライティング 宇田川寛和
編集後記
インタビューをさせていただく中で、「わからないけどやるしかない」という言葉がとても印象的でした。幾度どなく責任を背負い全うしてきた体験自体が、西村さんのエネルギーの高さを物語っていると思います。Meet Geishaと西村さんの活躍から今後とも目が離せません!