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社会人が起業する際に必要な手順と、就職してから経営者になった事例

最終更新: 2024年6月20日

社会人が起業するときに気を付けるべきことや、誰に相談したら良いか、どういう事業をやるべきか、社会人が起業するのは難しいかなどを、起業経験をもつ高橋が解説します。

記事の後半では、実際に就職を経て経営者になるにいたったガイアックスの先輩方の事例も紹介するので、起業のイメージをつかむ上で参考になれば幸いです。

社会人が起業するには?

社会人が起業するのはそう難しくはありません。起業自体は登記すれば達成されますし、社会人をやりながら空いている時間で事業をつくって成功した起業家も多く存在します。

ファーストステップとしては、どういった事業をやるのか、どんなことを達成したいのかを定めます。そして、その事業で解決したい課題を考え、実際の想定顧客にユーザーヒアリングをしにいくのが良いでしょう。解決したい課題が明確になれば、どうやったらその課題を解決できるか検証していく流れになります。

また、学生起業などと違って、既に社会人としてのネットワークや業界知識、自らの経験を活かして起業に取り組めるのも良い点でしょう。さらに元同僚や、同世代でチームをつくって事業をすることも可能かと思います。

事業を通して達成したい想いを描く

ご自身の起業で達成したい世界観や社会像。その会社の在り方などを想像してみてください。今までの社会生活の中で変えたいと思ったこと、どこかの誰かが困っていたことを想像し、言語化します。

また、信頼できる人と相談しながらでも良いと思います。プロのコーチングと壁打ちをしても良いかもしれません。対話をしていく中で自然と起業への想いが可視化されていきます。その起業があなたにとって本当に合っているかを確認しながら深堀するのを心掛けてください。

起業家にとって解決したい課題が起業家自身にマッチしているかどうかは、かなり大事なポイントとなってきます。事業が上手くいったとしても起業家自身の想いや、バックグラウンドがのっていないと途中でサービスに思い入れがなくなってしまい事業が上手くいかなくなる可能性があります。

起業によって解決したい世の中の課題を考える

起業をするときにやりがちなこととして、解決策から先に考えてしまうということです。

例を上げると「ドローンを使った事業をやる」と最初に決めてしまう場合などが想定されます。もちろんドローンを使ったビジネスはたくさんありますし、ドローン領域の事業と決めて事業をつくってみるのも策だと思います。しかし、その事業によってどんな課題を解決するのか?課題を解決してもらった際にはユーザーはお金を払って貰えるのか?この点が抜けてしまう場合があります。

目的と手段が入れ替わるとも捉えられるかもしれません。先に具体的な解決策を決めてしまうのは避けましょう。まずは、どんな顧客が、なんの課題を解決してほしくて、それを解決したらお金を払ってくれるのかどうかを想定しつつ、解決したい課題を明確化していきましょう。

サービスを利用する顧客と対話する

そして、解決したい課題が明確になったら想定している顧客を探しましょう。想定顧客はどういった行動をしていて、どんな心理状態なのかなどを言語化し、実際に想定顧客にユーザーインタビューを行います。その際に、自分がイメージしている顧客は、その課題を抱えているアーリーアダプターであるか、現状の課題を解決している代替手段も同時に想定しておきましょう。

例としては、「子育てに時間をかけたいけど、できていない」ユーザーがベビーシッターに子育てを依頼している状態。ベビーシッターに依頼をしている行為が現状の代替手段になります。これよりも優れた解決策を設計することができるかが、サービスの重要なポイントとなってきます。

社会人が起業するタイミング

登記のタイミングはいつか

起業は事業がなくてもできます。しかし起業のタイミングは事業が出来上がったタイミングでも問題ありません。ユーザーヒアリングの段階で法人が必要なことは少ないです。ガイアックス スタートアップスタジオで支援する際に気を付けている点は、

  1. 課題検証
  2. 解決策の検証
  3. ビジネスモデルの検証

の3つを明確にしながら投資前伴走を行っています。タイミングは遅くても問題ありません。

社会人の起業では、資金調達をする段階や、法人との取引が始まる前の段階で登記をするのが良いと思います。書類など事務的な手順を含めて起業の手順は、「起業するには」で詳しく解説しています。

創業チームが揃ったら準備を始めると良い

ある程度事業が固まり、事業検証も上手く進んでいった段階で重要になってくるのは、良い創業チームをつくることができているのかという点です。事業は上手くいっても、最初の創業チームを上手くつくることができず事業が大きくならなくなるスタートアップも少なくありません。

就職して社会人になってから起業した経営者の事例

村井智建氏が創業したAppBank株式会社

2008年、iPhone3GSの発売後にいち早くスマホアプリ紹介に特化したメディアAppBankを開設。アプリの専門家としてテレビ出演多数。その後、パズドラやモンストといったソーシャルゲームの実況動画等で活躍。YouTubeチャンネルは再生回数が累計約20億回、登録者数約150万人。

18歳でガイアックスに就職、ガイアックスに在籍しながら会社を創業し、2015年10月、東証マザーズに上場を果たす。

マックスむらいこと村井智建さんは、ガイアックスに入社後、ガイアックス社内で生まれた事業でカーブアウト。AppBank株式会社を創業します。

古俣大介氏が率いるピクスタ株式会社

「PIXTA(ピクスタ)」は、プロ・アマ問わずクリエイターたちが写真・イラスト・動画素材を投稿・販売できるマーケットプレイスです。2006年5月末のオープンから着実に成長を遂げ、2015年8月現在のクリエイター数は約17万人、デジタル素材約1300万点がストックされています。

ガイアックスに入社後2つの新規事業を立ち上げたのち、入社後10ヶ月で退職し、起業の道を歩む。2005年に現ピクスタ株式会社を設立し、2015年9月、マザーズ市場へ上場を果たす。

江戸浩樹氏が代表を務めるアディッシュ株式会社

「関係の質が成果の質を生む」仕事は人生の大事な一部だから、人と向き合い、チームを大切にする

2004年に株式会社ガイアックス入社後、インターネットモニタリング事業、学校非公式サイト対策事業、ソーシャルアプリサポート事業の立ち上げを経て、2014年にアディッシュ株式会社を設立、代表取締役に就任。アディッシュプラス株式会社取締役、adish International Corporation取締役会長、一般財団法人全国SNSカウンセリング協議会理事(以上、現任)。東京大学農学部生命化学・工学専修卒。

社会人が起業する際、誰に相談したら良いか?

起業経験者に相談する

相談は起業経験者に聞いてみるのが良いかもしれません。起業した人にしかわからない辛さや、障壁、葛藤などを一番理解してくれるのは起業経験者だと思います。独立していった先輩や、起業した同世代がいれば相談しにいくのも良いかもしれません。そういった方々は起業家独自のネットワークを持っていると思いますので、そのネットワークを経由して新たな出会いがあるかもしれません。

起業相談を受けている組織・団体に相談する

それこそ最近ですが、起業支援を行っている企業や、行政機関も多くなってきました。商工会議所の創業支援窓口や、ベンチャーキャピタルの勉強会など多くの起業支援団体、投資家が相談窓口を設けています。また、ガイアックスでは、まだアイデアがなくても無料で起業相談ができるスタートアップカフェを開催しております。ここでは、オンラインでのメンタリングが可能なことや、優良な事業アイデアには即出資できる体制も整えています。

社会人が起業するにあたって、資金調達する方法

銀行からの借り入れ

主に創業支援融資として銀行から借り入れることができます。銀行によって支援内容、利息比率などはことなりますが、非常に低金利なものは多いです。投資家からの株式投資をする間の繋ぎ資金として銀行から借入をしたり、最初の初期費用の調達を銀行からする起業家もすくなくありません。

投資家からの資金調達

ベンチャーキャピタルや個人投資家から資金調達をするのも一般的です。投資家に対して起業家は、この事業がどれくらい大きくなり、世の中の何を変えて、社会に対してどういった変化をもたらすのか理解して貰う必要があります。

投資家に対してある程度ピッチを重ねていくと、事業に対するフィードバックをもらえたり、別の投資家を紹介してくれる可能性もあります。なので、ピッチできる状態であれば、投資家を回ってみるもの有効な手段です。また投資家は毎月定期的に投資全体のピッチイベントを開催していることがあります。そういった場に参加してみるのも良いでしょう。

また、ガイアックスでは起業家向けのピッチイベントも開催しています。出資のみにとどまらず、事業開発・エンジニアリング・バックオフィス面など、事業づくりに必要不可欠な事業支援も実施しています。もし今、起業をしようと準備をされている方や、投資先をお探しの方はガイアックススタートアップスタジオの事業相談窓口 スタートアップカフェにお申込みください。

起業したい方、事業の壁打ちをしたい方、資金調達を目指している方へ

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