今回オンライン配信事業「みんのみ」で活躍する小林樹(こばやし・いつき)さんに話をうかがいます。いわゆる「ガイアックスっぽい人」とは一線を画す小林さんを、ぜひガイアックスブログで取り上げたい!と推薦してくれたのはガイアックスの新卒採用担当の流拓巳(ながれ・たくみ)。最初に、流さんに小林さんの採用秘話をお伺いしました!
流 拓巳
管理本部長
2017年新卒入社。就活を経てガイアックスの内定承諾をした後、内定者インターンとして、半年間 新規事業のマーケティングを未経験で担当。さらに半年間、同事業の関西拠点立ち上げのため単身大阪に移り拠点の統括。新卒入社後は、1年目に新卒採用担当、2年目に新卒採用マネージャーに就任、3年目に人事支援チームの立ち上げ及びマネージャー就任。4年目に労務マネージャーを兼任、その他経営会議に参画など。この度2021年1月(4年目)から人事総務部長に就任。
小林さんは、「今やりたいことを達成した先の世界」を生きている
-流さんから見て、採用前の小林さんはどんな印象でしたか?
直近2,3年の間に新卒入社したメンバーと比較すると、履歴書だけを見た感じだと、ごく普通の学生だったんです。学生時代に頑張ったことは、野球サークルと飲食店でのアルバイトという感じで。
一方で、ガイアックスに新卒で入社するメンバーは、学生時代に自分でサークルを立ち上げたり、学生団体で中心メンバーだったり、学生起業家だったり、いかにもビジネスを立ち上げそうな人たちが集まっているんですよね。小林さんは全くもってそういうタイプではなかったんです。
-「ごく普通の学生」であったにも関わらず、なぜ採用されたのですか?
「自分がやらなきゃ」と思った時のエネルギーの大きさを感じたんです。具体的なエピソードだと、小林さんが学生時代にアルバイトをしていた飲食店の店長さんが、仕事が大変すぎて疲弊していたらしいんです。その時小林さんは、店長の笑顔を見るために店長を楽にしてあげたいと思ったらしくて、どうやったらアルバイトメンバーのモチベーションが上がるかを考えて、一人一人個別のアプローチを考えて動いたようなんですよね。
例えば、給料が上がらないことがモチベーションの低下につながっているメンバーがいることがわかると、店長に給料のロジックを聞いた上で、給料があがるために必要なことをリストアップして、「あとこれができるようになれば給料上がるからがんばろうよ」といったコミュニケーションを取ったようです。
「意識が高い」というわけではないですが、自分の中で決まったら爆走しそうな可能性を大いに感じたんです。活躍できなかったら自分の首が飛ぶくらいの覚悟を持って採用しました。
-採用にあたって不安はありませんでしたか?
ITリテラシーや、長期的な目線、チームメンバーやクライアントとのコミュニケーションといった基本的なビジネススキルを身につけていけば、早くから活躍するだろうと思っていました。ただ、内定後に私のチームでインターンをし始めたのですが、彼女ほど最初のPCのセットアップに時間がかかる人はいないくらいの状態だったんですよね(笑)他の新卒よりも超えなければならない壁が多すぎて、彼女の勢いを持ってしても、活躍するまで数年はかかると思っていました。
-当初の予想を裏切って、早くから頭角を表してきたのが小林さんということですね。
入社した直後に20卒の人たちには、日報をYouTubeで提出するようにお願いしていたのですが、小林さんのクオリティがものすごく高かったんです。小林さんの採用面接を担当したガイアックスの役員が「あの面接の時と同じ子だとは思えない」と驚かれる程でした。他にも自分から新規事業に手を上げて部署を移動し、グイグイ進んでいたりしていますね。
小林さんは、自分がありたい姿に向かって今何をすべきかしか考えていないんじゃないかと、私は思っています。今を生きているんじゃなくて、「達成した先の世界」を生きているから、自分の今の状態や、周りに転がっているハードルには興味がないんでしょうね(笑)
ここからは、小林さんご本人に登場いただきます。入社数ヶ月ながら破竹の勢いで社内を駆け巡る小林さんの使命についてお話していただきます。
小林 樹
GENIC LAB事業部・副事業責任者・営業マネージャー
法政大学社会政策学科卒業。株式会社ガイアックスに入社後は、ソーシャルメディアマーケティング事業部にてSNS運用やマーケティング、レポーティングを担当。その後はオンライン飲み会の新規事業立ち上げに携わり、広告運用やキャスティング、事業戦略や企画、営業など事業部の経営に携わる。現在は自信がZ世代であることを活かし、SNSマーケティング領域でのセミナー登壇や、企業のSNS運用コンサルティング、初期戦略立案を行う。
「仕方がない」で終わらせたくない
-まず小林さんが掲げている使命についてお聞かせください。
「自分がやりたいからやっている」という選択ができる人を増やすことを使命として掲げています。「仕事だから仕方がない」と思いながら働く時間がもったいないと思うんですよね。例えば、芸人はやりたいけど稼げないといった状況で、芸人をやるという選択をとれるようなイメージです。素直に自分がやりたいことを、やり残しなく生涯を終えてもらいたい。私自身がそんな生き方をしていきたいし、私の半径5m以内にいる人たちは皆そうなっててほしいと願っています。「それをやるのは誰だ、私だ」といった感じですね(笑)
-「やりたいことをやっている人」が溢れた先にどんな未来が待っていると思いますか?
仕事の概念が変わっていくのかなと思っています。ご飯を食べていくため、あるいは家族を養うために仕事を「やらないといけいない」と感じている人がいることが嫌なんです。どんな人にも今やりたいことがあるはずなのに、いろんな理由をつけてやらないようにしているんじゃないかなって。でも今は今しかなくて、数年後にはできないかもしれない。定年後は体がどうなるかもわからないですしね。だから、「今したいこと」を選択している状態で仕事をする人に溢れたら最高ですね。自分で選択して仕事をしていたら、おのずと責任感も高まって仕事のアウトプットも変わっていくんじゃないかと思っています。
-その使命を持つようになった背景を教えてください。
合理的でないことにたくさん疑問を持ってきたんです。小さいころに父親と旅行に行きたいと言っても、仕事が理由で父はこれないことがたくさんありました。休みを取ってもいいと言われているのに、なぜか父は休みを取れない。仕事だから休みが取れないのは仕方がない、という理由に私は納得できなかったんです。
他にも、大学時代に社会人の先輩と飲みにいっても仕事の愚痴ばかりで、「社会は変えられない」なんてことも言っていたのに残念な気持ちにもなりました。「仕方がない」と片付けられるものは合理的な理由がないことばかり。その「仕方がない」ものを変えたいと思っています。
「今やりたいこと」をやり続ける
-なぜガイアックスへの入社を決めたのですか?。
パッションを持っている人たちと一緒に働くことが、会社選びの軸だったんです。「やりたいからやっている」というのを大事にしているからこそ、そうではない思考回路の人たちと働くのは難しいと思っていました。
ガイアックス以外だと大手企業の選考をたくさん受けていたんです。その面接で毎回「将来やりたいことはありますか?」と面接官に質問していたんですけど、「馬鹿なんじゃないか」と言われてたり、老後の話ばかりされたんですよね。そのために週5で働いているのかと思うとガッカリしちゃったんです。そんな人生は面白くないなって。
でもガイアックスは違ったんですよね。ガイアックスでは選考フローでたくさん面接をしてもらって、私の場合は13-14回くらいだったんですけど、話を聞いていると「今やりたいからやっている」という人たちばかりだったんです。組織として「やりたいからやっている」というのがベースにあるから、人を使い潰すとか、人を利用する空気がないのも魅力に感じて、最終的にガイアックスで働こうと思いました。
-小林さんの普段の仕事内容について聞かせてください。
スタートアップスタジオのオンライン配信事業「みんのみ」で、マーケティングや企画営業、SNS、などいろんなことをやっています。
最初の1ヶ月はソーシャルメディアマーケティング事業部(以下、SOC)に配属で、SNS運用の事例を集めながら少しずつ仕事が始まっていたのですが、自分でもマーケティング目的でのSNS運用をしてみたいなと思っていたんです。新規事業だったら実践の機会があると思い、自分から手を挙げて立ち上がったばかりの事業「みんのみ」のチームにも入れてもらったんです。
そこからSNSの運用だけではなく、サービス開発自体にも興味を持つようになってしまい、営業や企画にも関わることになりました。最初はSOCとみんのみの掛け持ちでしたが、今はSOCを離れてみんのみにフルコミットしています。入社数ヶ月でまさかの部署移動です。それも自分から(笑)
-今の仕事はご自身の使命とどう繋がっていますか?
まずは自分が「やりたいからやっている」を体現するロールモデルになることを頑張っています。私自身が体現し発信し続けることで、ムーブメントを起こしたいです。私はこれでもかというくらいSNSに投稿しているんですが、それをみた同世代の人たちが何か勉強を始めたり、上司に自分がやりたい仕事について話すチャレンジをしたら嬉しいですね。仕事の相談を受けることも多いんですが、私が全て相談に乗れるわけではないので、誰かを紹介したりしていて、「人生の総合代理店」なんて自分で言っています(笑)まずは自分とその周りから巻き込んでいきたいですね。
合理的な自由こそガイアックスの真髄
– ガイアックスでは「自由」に働くカルチャーがありながら、それには「責任」もセットで付いてくると思うのですが、小林さんは「自由」な環境をどう捉えていますか?
少しでもいいと思ったら応援してくれるのがガイアックスの自由だと思っています。「ここで活躍できると思うんです。やらせてください。」という意志に対して、まずはやってみろと活躍の場所を貸してくれるイメージですね。でもやりたい放題の自由ではなく、事業計画もきちんとみてくれるし、「それはない」という時は腹落ちする理由と一緒に伝えてくれます。
不合理なことが起きないのもガイアックスの特徴だと思っています。事業部を超えて関わることも多くて、私自身みんのみにフルコミットしながらもSOCの方々にメンターになってもらってマーケティングの面でサポートしていただいたり、事業計画を手厚く見てもらったりしています。双方が合意をしていれば会社は何も言わない、というスタンスですね。
-「自由」がある一方で、どういった「責任」を感じていますか?
「やるっていったことはやるよね」というプレッシャーは感じています。周りが、というよりは自分が勝手に感じているのかもしれませんが(笑)
やりたいと言ったことに対して開発部や他事業部のメンターの方々、クライアントの芸人さんや事務所の方々が動いてくれるからこそ、結果で応える責任があると思っています。
みんのみに関わり出した当初は経験がない中で営業をする必要があったし、しかもオンラインでの営業なので、zoomに詳しくない周りの方々に私がキャッチアップしてレクチャーする必要があったり、自分で企画したものも自分で運用しなきゃいけなかったりもしました。自分がやりたいと言ったからこそ仕事が山ほど生まれて、しかもわからないことだらけ。「どうやったらいいんだろう」とずっと考え続けていますね。
-わからないことだらけの状況を乗り切る上で、何を大切にしていますか?
自分に負けないことですね。とにかく限界まで考えるようにしています。筋トレで例えると、しんどい時にあと3回上げられるかどうか。新卒で入社して数ヶ月が経ち、自分がどれくらいできるかの概算がたってきたからこそ、どれだけ超えていけるかが大事だと思っています。だから、頭の中に思いついていることは言語化したいし、形にするまで考え抜きたい。加えて、きちんと自分がボールを持って進めていくことも大事にしています。仕事を誰かのせいにもしたくないし「わからんけど」とも言いたくないですね。
– 「私がやる」というエネルギーはどこから来ているのですか?
自分の人生が、破天荒すぎて面白いなと思うんですよね。「私がやる」と言って様々な仕事を引き受けたものの、わからないことばかりで悩むことがいっぱい。全然できなくて落ち込むし、不安のどん底に落ちたりもするんですよね。
でもこうした体験は今のうちにしかできないと思っているんですよね。それこそ新卒1ヶ月で部署が変わる新卒なんてなかなかいないし、移ったばかりの部署でいきなり20歳以上も年が離れている方の中途採用面接を自分がやるなんて、数ヶ月前には予想がつかなかったんですよね。でもそれが私らしいし、面白い。破天荒すぎてキャリアがどこに向かっているかわからないですが、「成功したらこれがキャリアになるじゃん!」と思って進んでいきたいです。
オンラインの力で不合理な現状を変えていく
-これから使命と向き合って、どんなことにチャレンジしていきたいですか?
実力があるのにまだ注目されていない人たちが、オンラインで日の目をみるような舞台を、事業を通して作っていきたいです。近年YouTubeが注目をあび続けているように、オンラインのコンテンツが間違いなく台頭していて、テレビからオンラインコンテンツにシフトしつつあると思うんです。なので、今までは東京に来ないと観れなかったものが、オンラインで体験できるようになったら最高だと思っています。
加えて、もっと日本のエンタメが世界に発信されて欲しいと思っているんです。海外から注目されるようなエンタメカルチャーをつくっていくためにも、日本が世界に先駆けてエンタメのオンライン化に舵を切っていくことに貢献したいですね。
インタビュー・ライティング 宇田川寛和
編集後記
インタビューを受けている時も、活躍ぶり通りの勢いが伝わってきました。「私がやる」という小林さんの言葉に使命へのこだわりを感じています。twitter(@wasshoi_IT_OL)でいつでも相談を受け付けているようなので、ご興味あるかたはぜひ!(笑)