私たちガイアックスは、“使命で動く” というPhilosophy (経営哲学/企業理念) を持っています。使命で動くとは、世の中の課題を自分ごととして捉え、ビジョンや問題意識を打ち出し、ムーブメントを生み出すことで社会を巻き込み実現すること。そんなガイアックスメンバーの様子を連載で紹介していく「使命で動くシリーズ」をご覧ください!
今回インタビューしたのは、ソーシャルメディアマーケティング事業部の松下 庄悟さん
ソーシャルメディアマーケティング事業部(以下、SOC)でエンジニアとして働きつつ、動画制作やオンライン配信など、多種多様な方法でものづくりをする松下さん。仕事以外でも”オタク”であることを大事にしており、ものづくりに没頭することが多いとのこと。そんな松下さんが考える、ものづくりの魅力について伺っていきます。
松下庄悟
ソーシャルメディアマーケティング事業部
1995年生まれ 神奈川県出身。中学生時代にゲームプログラミングを通じてプログラミングの門をたたく。 その後、横浜医療情報専門学校に入学し在学中は各所のインターンでWebサービス開発などに従事。2018年ガイアックスに入社。現在はソーシャルメディアマーケティング事業部で開発と動画制作の傍ら技術同人誌の執筆や同人映像制作などをしている。
エンジニアという肩書きに囚われない
ー現在のお仕事について教えてください。
2018年にガイアックスに新卒入社して、現在はソーシャルメディアマーケティング事業部(以下、SOC)でエンジニアとして働いています。主にSOCの中で使われるシステムづくりを担当しており、コンサルタントの分析を手伝ったり、twitterからユーザーの情報を抽出できるシステムを構築したりしています。他にもガイアックス社内で使う会計周りのシステムづくりを担当することもあります。
エンジニアとしての業務以外では、動画制作やオンライン配信のお手伝いもしています。SOCで運用しているYoutubeチャンネル「ソーシャルメディアラボ」の動画制作を担当したり、ガイアックスが協賛しているイベントやSOCのクライアントがオンライン配信をする際のお手伝いもしています。四半期に一度開催しているガイアックスの社員総会はオンラインで配信していますが、現在配信を担当しているライブコミュニケーション事業部ができる前は私が担当していました。SOC所属のエンジニアでありながら動画制作やオンライン配信など、肩書きにとらわれない働き方をしています。
ーエンジニアでありながら配信の仕事も担当することになった経緯が気になります。
僕が入社した2018年頃まで、社員総会の配信は外部に委託をしていました。ただ、社内のリソースを使って配信した方が費用的にも抑えられ、一度配信用の機材を揃えることで社員総会以外でもオンライン配信ができると思いました。社員総会の運営を担当している方に提案したところOKをいただき、自分が中心となってオンライン配信の準備を進め、2019年の11月から社員総会のオンライン配信を担当し始めました。そこから社内外でオンライン配信の仕事をいただくことが増えました。
ものづくりを通して誰かの幸福度を高めたい
ー松下さんの使命についてお聞かせください。
「ものをつくって誰かの幸福度を少しでも上げること」が使命だと思っています。料理のような物理的なものでも、ソフトウェアのような物理的ではないものでも、出来上がったものを見ると幸せな気分になるんです。それを誰かが受け取ることで、困っている人を助けることができたり、誰かの幸せな気持ちが高まったら良いなと思いますし、受け取ってくれた人からフィードバックが返ってきた時は自分がもっと幸せな気分になります。例えば、会場に来られないガイアックスメンバーに社員総会の様子をオンラインで届けて楽しんでもらったり、全ての配信を見る時間がない人のために配信を5分の映像に編集して短時間で見てもらえるようにしたり。ものづくりの中でも僕が価値を発揮しやすいのはソフトウェアや配信、動画制作の領域なので、まずはそのスキルを使って、困っている人に対してアプローチをしていきたいと思っています。
ー困っている人にアプローチしたい。その背景にはどんな原体験があるのでしょうか。
小学生の頃に、トラックとの衝突事故に巻き込まれることがありました。たまたま打ち所が良く命に別状はありませんでした。その時は、救急車を呼んでくれた人に始まり、救急隊員、救急車、病院、保険会社など、いろんな人やものに助けてもらい、僕自身がいろんなものに生かされていることを感じました。だからこそ、助けてもらった人やものに対して恩返しをしたいと強く思っており、「困っている人にアプローチしたい」という気持ちにつながっていると思います。
ーものづくりの中でも、なぜソフトウェアに関わる仕事を選んでいるのでしょうか。
偶然に偶然が重なり、今のエンジニアの仕事に至っていると思います。小学生の頃まで遡ると、小学2年生の時にはパソコンを触り始めたこともあって、一番最初の夢は「ゲームをつくる人になること」でした。その頃には既にプログラミングのようなことを勉強し始め、実際にゲームづくりに近いことにも触れ始めていました。ゲームづくりには、絵を描いたり、アニメーションをつけたり、タイトルやセリフを考えたり、プログラミング以外に求められるスキルがたくさんあるため、ゲームづくりを通してものづくりに関わる様々なスキルを身につけることができました。高校、専門学校へ進学してプログラミングをより実践的に学んできたのもあり、自分の価値がより発揮できるようになった領域がプログラミングでした。困っている人を助け、幸せの度合いを上げるための方法を考えた時に、プログラミングのスキルを使ってソフトウェアづくりに関わることが一番良いと思い、今の仕事を選んでいます。
誰かにねだるのではなく自分でつくる
ー松下さん自身が大事にしている価値観は、どんなことがあるのでしょうか。
「オタクであること」を大事にしています。オタクとは「一つのことに強い執着やこだわりを持って取り組んでいる人」だと僕は考えています。僕は興味対象の移り変わりは激しいのですが、何かに執着をしている時の行動力は物凄く高いと思っています。代表的なのはゲームづくり。今でもゲームに対して強いこだわりを持っていますが、そのおかげでプログラミングや動画作成のスキルを身に付けることができました。ゲーム以外でも、同人誌や小説に夢中になったことで起承転結のつくり方や小説の書き方のスキルが身についていったり、ラーメンに夢中になりスープを一から自分でつくってみることで料理のスキルが身についていったり。オタクであったからこそ得られたスキルがたくさんあります。
オタクとして何かにこだわりを持って取り組む度に知識が増えていき、世界の解像度が上がっていくと思っています。例えば、ゲームの裏側の構造が見えたり、料理であれば味の組み合わせが理解できる。世界の解像度が上がることでものの見え方が変わる喜びを味わい続けたいと思っています。生きていたら勝手にオタクになっていましたし、これからもオタクであることを大事にしたいと思っています。
ー生きていたら勝手にオタクになっていたんですね。
そうですね(笑)。オタクとして大事にしているポリシーは、誰かにねだるのではなく自分でつくることです。良いものに触れたら、自分でもつくりたいと思うのがオタクの性。一つのものにのめり込んで想像を膨らましていくと、つくらずにはいられなくなるんです。欲しいものを誰かにねだったとしても、もらえるか確実ではない。だからこそ、本当に欲しいものがあるのであれば、自分でつくれば良いと思うんです。いざ自分でつくろうとなれば、いろんな想像を膨らませてアイディアとアイディアが結びつき出すと思いますし、その瞬間のワクワク感がものづくりをより一層楽しくさせてくれます。
また、オタクであることは伝播すると思っています。ガイアックスで配信の仕事を始めた時も、こだわりを持って配信の仕事に取り組んでいたら、周りのメンバーから「配信の仕方を教えて欲しい」と言われ、配信に関わる人が増えていきました。自分自身が強いこだわりを持っていたからこそ、周りの人たちにも伝播して、手前味噌かもしれませんがガイアックスのオンライン配信カルチャーにつながったのかもしれないと思っています。
マイルストーンセッションで自分の報酬を決めていく
ーガイアックスのカルチャーについて感じていることをお聞かせください。
ガイアックスには、良いものを心から応援してくれるカルチャーがあると思っています。エンジニアとして採用された僕が所属部署の仕事以外として配信の仕事をしていても、ガイアックスとして良いと思ったことであれば時間を割いてもOKと言ってくれたり、機材の購入費用をサポートしていただきました。SOCの仕事で責任を果たしつつも、肩書きに問われることなくフリー・フラットに仕事に取り組めることは、ガイアックスの魅力的なカルチャーです。
ーフリー・フラットなカルチャーの中でも、困難を感じる部分はあるのでしょうか。
配信の仕事に取り組んだとしても、所属するSOCの利益にはなっていなかったので、配信の仕事を評価されにくいことがありました。部署の垣根を超えてフリーフラットに動けるが故の悩みだと思っています。
その時の助けになったのは、4半期ごとに取り組んでいるマイルストーンセッションでした。マイルストーンセッションは、メンバー各自が、自分の人生のゴールを基軸に自分の仕事内容・報酬について考え、チームの責任者や経営陣に話すの場・時間のこと。マイルストーンセッションの場で配信の仕事の評価の悩みを相談したところ、「SOCでは評価することは難しいが、ガイアックス全体としてであれば評価できるかもしれない」と、上司が他部署に働きかけてくれ、実際に報酬をいただくことができました。マイルストーンセッションがあったからこそ、自分の評価と報酬について考える癖がつき、実際に上司に相談することもできたと思っています。
また、自分の報酬について考える過程で、会社の売り上げと自分のパフォーマンスのつながりを意識するようになりました。会社外から仕事を取って来てくれる人がいるからこそ、エンジニアの自分にも仕事が生まれ報酬が出る。売り上げが立っていなければ自分の報酬はなくなるということなので、売り上げに繋がるような仕事をすることを意識するようにもなりました。
ガイアックスのエンジニアカルチャーを醸し出す
ー使命で動く中で、これからチャレンジしたいことについて聞かせてください。
インタビューを通して、自分の使命はガイアックスに入社した時から大きく変わっていないと思いました。だからこそ、必要なことやこだわりを持てることに淡々と取り組んで、広く深く、できることを増やしていきたいと思っています。直近では、友人に背中を押されてイラストの勉強を始めました。イラストのスキルも、動画制作で活かせるようになりたいと思っています。
ガイアックス特有のエンジニアカルチャーを醸成して、社外に発信していく余地があると思っています。SOCに所属するエンジニアも3名ほど。開発部の事業部長である佐々木さんや他のエンジニアの方と一緒に考えながら、ガイアックスのカルチャーにフィットするエンジニアの方と出会って、仲間を増やしていきたいです。
インタビュー・ライティング 宇田川寛和
編集後記
僕自身も料理を頻繁にするので、「こういった仕組みでつくられていたんだ!」と発見できた瞬間の喜びは共感する点がたくさんありました。「ねだるのではなく自分でつくる」は、くさびのように心に残る言葉。欲しいものを自分でつくってしまう人たちが溢れた未来を想像すると、とてもワクワクします。松下さんがエンジニアに留まらずどのような活躍をしていくのか乞うご期待です。