ブロックチェーンを担当している、峯 荒夢と申します。社内には、もう一人「みねさん」がいるため、自分は下の名前の「アラム」と呼ばれています。現在は、RNDに所属するエンジニアとして、常に新しい技術を探索し、ガイアックスの事業をその技術で強くすることをミッションとして活動しています。ブロックチェーンはその新しい技術の一つとして取り組んでいます。
さて、ここでは、なぜ、ガイアックスが、そして自分がブロックチェーンに取り組んでいるかを紹介したいと思います。ガイアックスは時代の潮流を常につかもうと、アンテナを張り、少し先取り、いろいろな変化に乗ってきました。
これまでは、ソーシャルメディアの潮流に乗り、次はシェアリングエコノミーの流れに乗り、次の時代を生きようとしています。このシェアリングエコノミーの波、ガイアックスでは、乗るだけではなく、おこす方向にも力を入れています。
その力を入れる方向の一つとして、「技術」があります。シェアリングエコノミーを支える技術、それがブロックチェーンではないかと仮説を立て、早くから取り組んできました。
ブロックチェーンについて、ここで説明すると長くなるので、詳しくは、私がGaiax Blockchainに書いた記事、「ブロックチェーンの仕組み 〜初心者のためのわかりやすい解説〜」をご参照ください。
そして、なぜ、私がブロックチェーンに取り組んでいるか、それは、これが「世界を変える原動力となる可能性を持つ技術」だからです。今まで、いろいろなやり取りの中に、多くの中間者が入ってきました。オークションサイトで、物品の売買をすると、オークションサイト、配送業者、銀行やクレジットカード会社などが、それぞれ対価+手数料を取っていきます。実際に100円のものを取引しても、振込手数料だけで200円取られると言ったことも普通に起こりうるものでした。
しかし、ブロックチェーンを使えば、C2Cの決済が直接行え、スマートコントラクト(プログラムで書かれた契約書)を使うことによりオークションサイトを自動化でき、数円程度の手数料で送金できます。商品に対する保険や、エスクローサービス(取引の安全性を保証する仲介サービスのこと)もスマートコントラクトで表現できます。こうやって、自動化することにより、中間者を排除し、極限まで手数料を下げることができます。こうやって、世の中が効率化し、物の流通がより活発になり、物の値段もどんどん下げていくことができるでしょう。
特に、ブロックチェーンを学んできた上で、一番衝撃を受けたのは、UjoMusicというサービスです。今まで、音楽アーティストは売り上げの多くをレーベルや事務所、その他中間業者に搾取され、しかも、その売り上げの一部が自分の手元にくるまで半年から1年かかることさえありました。それが、ブロックチェーンとスマートコントラクトを使うことで、中間者の搾取をなくし、即座に自分の口座にお金が入るようになります。世の中が、大きく変わるのです。
シェアリングエコノミーの世界でもC2Cの契約は欠かせません。ここにブロックチェーンが強く働きかけていきます。海外でも、La’ZoozやColony、ArcadeCityといった、ブロックチェーンを使って、中間者を排除し、フェアな取引を目指したシェアリングエコノミーのサービスがどんどん広がっています。
こういった変化を起こせる技術、それがブロックチェーンなのです。この大きな可能性のある技術を育て、活用し、ガイアックスの事業を強くし、さらには、世界をもっと効率化していく。こうやって、世の中の新しい常識を作り、世の中がよくなっていくことが、自分にとって何よりの喜びです。この喜びをたくさん生み出せるよう、どんどんブロックチェーンの世界を掘っていきます。