ガイアックスは、インキュベーション事業を軸とし、ソーシャルメディアとシェアリングエコノミーの分野に取り組んでいます。起業家やコンサルタントなど、様々な職種がある中の一つにあるエンジニアという働き方。ガイアックスのエンジニアとして働くメンバーのストーリーを紹介する「エンジニアストーリーシリーズ」。今回は2021年3月にリリースしたサービス「Otell」の技術責任者として働くガイアックスメンバーのストーリーを話してもらいました。どうぞご覧ください!
今回インタビューしたのは技術開発部の大前直也(おおさき なおや)さん。
高校教師を目指して大学時代は教育心理学などを学んでいた大前さん。エンジニアの世界に足を踏み入れたのは、本格的に就活が始まる大学4年生の春だったそう。
大きく進路を変更した大前さんは、ガイアックスでどのような日々を過ごしてきたのでしょうか?大前さんのこれまでと現在、そしてこれからのビジョンについてお聞きしました。
技術開発部 エンジニア 大前直也
18卒入社。エンジニアとして成長し、人と人を最高の形に繋げることを目指し、2018年4月に新卒で入社。現在は技術開発部でスタートアップサービスのアプリ開発者として業務に従事。司会するエンジニア。
教師からエンジニアへ、就活を目前に方向転換
ー 大前さんがエンジニアを目指そうと思ったきっかけについて教えてください。
実は、もともと興味があったのは教育関係のことでした。高校教師になりたくて、大学では教育心理学などを勉強していました。
大学時代には、教員免許を取得するために地方の学校へ教育実習にも行きました。
でも、どの先生に話を聞いても保守的で排他的な雰囲気があり、あまりわくわくする内容ではなかったんですよね…。
それに加え、同じ教育学部で学んでいる学生たちが教員を目指す動機が、自分の持っていたものとはかけ離れていました。
僕はもともと成績の良い方ではなかったのですが、「頑張れば成績は上がる」という経験をして、それがきっかけで教師を目指すようになりました。
一方で、周りの学生たちは「地方公務員は楽だから」というような理由で教師を目指している人が多くて。将来こういう人たちが自分の同僚になるのかと思うと、一緒にやっていくのはちょっと無理だなと思いました。それでも教えることは好きだったので、大学2年の頃からは私塾で高校生たちに受験対策の授業をしていました。
その頃は趣味で動画制作をしていて、デザインの関係でWebに興味を持ったことから、エンジニアを目指そうと思い始めました。就活を始めないといけない時期だったので、そのタイミングで全く違う方向に舵を切るのは怖かったですね。
ー ガイアックスとはどのように出会いましたか?
方向転換した時に、まず年内に就職はできないだろうと思い、自分のレベルを上げるために3人でチームを組んでハッカソン(プログラマーや設計者などのソフトウェア開発の関係者が、 短期間に集中的に開発作業を行うイベント)に出ました。そしたら準優勝までいけたんです。
その時にたまたま佐々木さん(技術開発部部長)に声をかけていただいて、「就活イベントに出るからおいで」と言ってもらいました。
僕はその就活イベントで自分の力量を見てもらって、ちゃんとその時点での自分のレベルを知ろうと考えました。自分の立ち位置を知った上で「ここまでレベルを上げればエンジニアになれる」という指標に達してから就活をしようと思っていました。
そして、イベント会場でそんな話を佐々木さんにしたら「面白いな」と言ってくれて。
その後はあれよあれよという間に藤堂さん(当時の採用担当)に会うことになり、採用試験を受け、2018年4月に入社させていただく運びになりました。
ー ガイアックスに入社した決め手は何だったんですか?
大学1年から4年の春頃までは教育関係の勉強ばかりしていたので、エンジニアとしては本当にゼロからのスタートだったんです。
まだろくにコードも書けないような状態だったのですが、佐々木さんは「君自身が面白いからぜひ来てほしい。うちの会社なら一気に成長できるよ」と言ってくれました。
僕は自分の“人となり”を面白いと言ってもらうのも初めてでしたし、気概を認めてくれたのも佐々木さんが初めてでした。それが本当にうれしかったんですよね。
ガイアックスにはエンジニアの先輩方がいるのでより早く成長できると思いましたし、エンジニアとして仕事をさせていただけるなら、そんなありがたいことはないと思って採用試験を受けさせてもらいました。
佐々木さんは今は僕の上長ですが、今でも僕を拾ってくれた恩人だと思っています。
ー 大前さんから見て佐々木さんはどんな方ですか?
一緒に仕事をさせていただいた時には、発想力のすごい人だなと思いました。経験からくる感覚値の違いはあると思いますが、煮詰まった時に絶対に打開策を出してくれるのが佐々木さんでした。みんなが直感的に納得・共感できるようなアイディアを出してくれるので、すごい人だなと思いますし、僕自身が目指していきたい姿でもあります。
佐々木さんはエンジニアとしてはまだまだ何もできない僕に対し、「大丈夫、成長できるから」と可能性を信じて入社を勧めてくれた方です。古い言い方かもしれませんが「恩に報いたい」という気持ちが大きくて、早く開発で貢献できるようになりたいと思っています。
「課題意識」でつながるメンバーと共に働けることが嬉しい
ー ガイアックスに入社してみていかがでしたか?
入社した当初はやはり未経験なので、絶対に大変だろうという覚悟を持った上で仕事をしていましたが、それでも大変でしたね。書いたコードがボッコボコにされて返ってくるのがキツかったです(笑)。
コードにもいろいろあって、見にくい・読みにくい・メンテナンスしにくいなど、“汚い書き方”というものがあります。最初はそういうことも全くわかっておらず、「何とか動いてくれ」という思いでコードを書いていました。
ー 今はどんなお仕事をしていますか?
今は、2021年3月にリリースしたワーケーションにぴったりのホテルを予約できるサイト「Otell」のチームで技術開発責任者を務めつつ、2021年4月にリリースされた学割情報の掲載サービス「Z-DA」の開発も担当しています。
Z-DAは高校生の桶谷さんという方がスタートアップの責任者で、Otellはメンバーが約8名と、どちらもまだまだ小さなチームです。
Otellでは技術責任者としてプロジェクトマネージャー(PM)的なことをしつつ、開発もしています。Otellの仕事は前任者から引き継いだ形なのですが、リリースしてから色々とバグが発生していて、目についたバグを直しつつ、開発体制を整えるために動いています。
サービスのリリース前は、ユーザーが触れていない状態なので気軽に開発できましたが、リリースしてからは実際に触っている人たちがいるということになります。より慎重にデプロイ(完成したプログラムを動かせる状態にする)しなければいけないですし、データベースをいじる時もより慎重にならなければいけません。
また、今はまだプロジェクトの立ち上げ期なので、技術開発者としての仕事にとどまらないようにすることも意識しています。
役割としては開発者ですが、サービスを拡大するという点においては開発者として言われたことをするだけではなく、Otellとしての独自価値を出すためのアイディア出しや、事業責任者である富士さんの壁打ち相手になったりもしています。
あとは、ガイアックスが毎月主催しているテックイベントの運営や司会進行もしています。
ー ガイアックスは働きやすいですか?
働き方では、僕はリモートワークになって約1年が経ち、ようやく落ち着いてきたと思っています。もともと文字ベースのコミュニケーションがあまり得意ではなかったので、コロナの感染拡大の影響が出る前はできる限り出社していました。
しばらくはオンラインでのコミュニケーションに難しさを感じていたのですが、やっとチームの人たちと連携するためのコミュニケーションの仕方が自分の中で出来てきたかなと思っています。ガイアックスのメンバーはフットワークが軽く、「こういう風に連携しませんか?」と提案したことに対し、すぐに動きだしてくれる人たちが多いです。働き方に対しても一緒に改善していけるので、働きやすさを感じています。
また、仕事に携わる人たちが同じ課題感を持っていることが多く、課題感を共通認識として持った状態で会話ができるのがスムーズですし、僕としてはそれが嬉しいです。
例えば一つのサービスを立ち上げる時に、「アサインされたからこの仕事をしています」という人はほぼいなくて、メンバーそれぞれが「プロジェクトを通して課題解決をするために仕事をしている」という認識を持って働いている人ばかりなんです。
“伴走するエンジニア”として能力を高め、貢献していきたい
ー 大前さんはどんなタイプのエンジニアだと思いますか?
事業責任者と寄り添える、伴走するエンジニアだと思います。
事業責任者の人には、「どんなサービスにしたいか」というイメージがあって、それをできるだけ具現化するサポートをすることが僕の役割だと思っています。たとえ技術的に無理そうなものでも、なんとか代案を調べて提案したり、事業責任者の人が思い描いているサービスを開発という形で実践していくのが今の自分のエンジニアとしてのタイプだと思っています。とはいえ、まだまだ未熟なのでもっと技術やコミュニケーション能力を磨いていきたいですね。
どちらかというと雑食力があるタイプで、新しいものに対してフットワーク軽く取り組むのは得意だと思っています。一方で、雑食力が良くない方向に出ることもあると感じていて。
お世話になっているエンジニアの方にも「何も身についていないのに次のことに手を出しても意味がないよ」と言われたことがあり、今後は何か1つのことを突き詰めて、エンジニアとしての技術力や応用力を伸ばしていこうと思っています。
ー 今後チャレンジしたいことはありますか?
今取り組んでいるスタートアップ事業をより拡大させていきたいですね。
現在はノーコードツール(コードを書かずにサービスが作れるもの)で開発をしていますが、ノーコードツールにもできることには限界があります。その限界の枠組みを超えると、実際にコードを書いて、アプリケーションとして開発をするフェーズになるんです。
MVPという最小値のプロダクトを用いて、そのサービスは本当にニーズがあるかどうかという検証をして、検証をした上でユーザーが集まれば開発に進むことができます。
今やっているサービスの品質を上げてユーザーを増やし、コードを書くところまでサービスを成長させることが目下の目標であり、挑戦したいことでもあります。
ー ありがとうございました!
大前さんが司会を務めるテックイベント「Gaiax Technical Meetups」
ご好評をいただいている「IT怪談」など、様々なテーマでイベントを開催しております。
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インタビュー・ライティング:黒岩麻衣
編集後記
インタビューの前後にも「うまく伝えられているかが心配です」とお話しされていた大前さん。そんな姿からも、事業責任者と密にコミュニケーションを取り、認識のズレがない状態で開発をしていくという姿勢を伺い知ることができました。