起業家精神は、起業あるいは社内で新規事業を作っていくときに持っていたい要素の一つです。起業しない場合でも、起業家精神を持つことで、自分や自分の周りの人々の仕事への取り組む姿勢をより良い方向へ影響を与えることができます。
この記事では、起業家精神の言葉の意味と、メンバーの起業を支援するガイアックスの起業家精神を培う制度の事例を紹介します。
また、ガイアックスではこれから起業したいと考えている方に出資したり、社内からでも起業できる制度を用意しています。もし興味がある方は、事業相談のスタートアップカフェ、あるいは採用ページをご覧いただけたら幸いです。
起業家精神とはなにか
起業家精神とは具体的にどのようなものを指すのか、自分自身やチーム、会社にどのような影響を与えるのか詳しく説明します。
起業家精神の意味
起業家精神は、個人またはチームとして新しくアイデアを創り出し、リスクを背負いながらも、ビジネスに必要なリソースを活用し利益を生み出す行動過程、行動力のことです。
英語でentrepreneurship(アントレプレナーシップ)と訳されます。個人で事業を行う場合でも、企業の中のチームとして働く場合でも必要とされる行動力です。
具体的に「起業家精神」が指すものとは
「起業家精神」についてより具体的には3つの力が柱となっています。それは新しい事業を考える力、リスクを恐れない行動力、少ないリソースから成果を出すために試行錯誤できる力です。
まず1つ目の「新しい事業を考える力」とは、新しいサービスや商品を発想する力です。
そこからお客様が求めているニーズと合致することによって、ビジネスとしての大きな成果へと繋がります。
発想力は、全くないところから生まれる場合もあれば、既存のサービスや商品、アイデアの一部を抽出して違うものへ置き換えることでもあります。発想を転換し、模索することで新たな事業に結びつくことができるのです。
2つ目の「リスクを恐れない行動力」とは、新たな事業を行うときに生じるかもしれないリスクを恐れず行動できる力のことです。
新しい事業は行動してみなければ、それが将来的に大きな成果となるのか、ならないのかはわからない部分があります。リスクを踏まえた上で、新しい事業へチャレンジできるかどうかはこのマインドがあることで行動できるのです。
3つ目の「限られたリソースの中で試行錯誤することができる力」とは、実際に事業を行う場合に、限られた資源の中でどれだけ成果を出すことができるのか考えることができる能力のことです。
ヒト・モノ・カネのリソースは無限とはいえません。実際に事業を始めると、必ずしも成功するだけではなく、リソースが足りない状態になることもあるのです。その状態から、どのように行動したらプロジェクトを推進できるのか、どのように考えたらより限られたものから利益を生むことができるのか考えチャレンジを繰り返す能力が求められます。
起業家精神があるとどうなるのか?どんないいことがあるか
起業家精神があることによって得られるものは、新規事業を考えられる豊かな発想力、失敗を恐れずチャレンジできる、失敗したときも乗り越える力を強みにすることができます。
この行動力は、今すでに起業している多くの起業家が持ち合わせている力です。起業家精神があることで、将来的に起業を考えている方には、起業をすること自体を恐れずに行動する推進力になってくれます。
必ずしも起業家だけでなく、企業で働く社員であっても起業家精神は有効です。起業家精神をもって働くことができると、チームで活動する時に自分が主体となって仕事をすることができます。
誰かに任せっきり、誰かがしてくれることを待つのではなく、自分が主となり新たな発想や失敗しても試行錯誤することができる姿勢は、チームの人をも巻き込んで、より良いものを作ろう、考えようという空気を作ることができます。それによって、仕事で大きな成果を残すことができるのです。
起業家精神がある人の例
ガイアックスでは多くの起業家精神を育みやすい仕事の環境が整っています。そのため、会社から独立した社員や社内で働くスタッフまで起業家精神を持っている人が多く在籍しています。起業家精神をもった人の例を紹介します。
都内7.4%が導入するスマートロックを生んだ男
株式会社 Photosynth(フォトシンス) 代表取締役社長 河瀬航大さん
ガイアックスに3年半在籍し、スマートロックAkerunを開発。入社3年目にネット選挙の事業責任者として事業を展開後、社内の仲間といくつもの事業を立ち上げた中で趣味の一つとして始めた鍵を持ち歩くことを不便と感じ、スマホで解錠できる商品のプロジェクトの取り組みを始めました。スマートロックの機能で、メンバー以外の人の侵入を防げるほか、「誰がいつ入室したか」といった記録も残すことができ、オフィスのセキュリティを大幅に高めることができます。新たに必要とされるサービスに注目できた点や、商品の発想能力によって成果を出しています。
入社1ヶ月で子会社株式会社GENIC LABの事業責任者
株式会社GENICLAB 事業責任者 中村真奈さん
2021年4月にガイアックスに新卒で入社。入社1ヶ月で事業責任者を務めながら個人でデザイン事業を行う会社を立ち上げるなどアグレッシブです。教育の場に携わる中で、「好き」な気持ちがあっても仕事になっていない人を見てきた経験から、そんな人たちと彼らのスキルを必要としている企業とつなげることで、より輝ける人を増やしていけるような新たな仕組み作りを使命を持って取り組んでいます。
新たな事業を生み出した6人の起業家
そのほか、上場企業のアディッシュ株式会社の松田光希さん、杉之原明子さん、入社1週間で新規事業を法人化した株式会社オクリーの山口諒真さんなど、他にも起業家精神をもって新規事業の立ち上げや会社の上場に取り組んだメンバーがいます。
新しい事業を生み出すために当たり前と思っていることを疑い、アイデアを想像し、人のために行動する使命感を持っている6人の事例を下記の記事で紹介しています。
» Gaiaxのキャリアのスピードが早い事例6つ
起業家精神が育まれている会社の見分け方
どこの企業でも起業家精神を育てることができるとは限りません。会社ごとによって働き方や型のようなものがあり、社員のやりがいや使命感、行動力を伸ばしてくれる会社を選ぶことが重要です。
見分けるための2つのポイントがあります。
それは、会社が起業を応援していることと、実際にその会社からどれくらいの起業家が輩出されているのかを確認しておくべきです。
会社が起業を奨励している
起業や社内での新規事業立ち上げを奨励している会社では、採用ページやインタビューで起業を支援することの大切さを伝えているものです。
先ほど社内から新たな事業を生み出したメンバーを紹介しましたが、ガイアックスにおいても、社員が一人一人が「個人のミッション」に挑戦することを推奨しています。
「スタートアップスタジオ」という、社内外から起業できる環境を用意したり、社内の事業をカーブアウトして独立させたり、さらにはその株を運営メンバーが持つことができます。
このように、起業したい人が動きやすい環境を用意しています。
卒業生の起業数
次の見分け方としては、実際の会社からの卒業生の起業数がどれくらいであるかを採用HPに掲載していることがあります。ガイアックスの場合は、新卒入社したメンバーの6割ほどが起業しています。
起業している社員が多いことで、そこから起業するためのノウハウを学ぶことができたり、モチベーションが上がるなどの影響があるはずです。
ガイアックスでは、卒業生が経営に関わる以下の4社が上場しました。
- AppBank株式会社
日本最大級のiPhoneメディアやゲームを中心とした動画メディア、ゲーム攻略メディア、スマートフォン向けアプリの提供などを提供。 - ピクスタ株式会社
写真、画像、動画、イラスト、音楽などの素材をダウンロードできるサービス。 - アディッシュ株式会社
ネットでの誹謗中傷などのモニタリングやいじめ対策などのサービスを提供。 - 株式会社フォトシンス
会社のドアをカードやアプリで解錠できる、キーレス化サービスを提供。
起業家精神が培われる会社の制度の事例
起業家精神が培われやすい会社の制度の事例をいくつか紹介します。ガイアックスの事例と他社のものを順に紹介します。
ガイアックスの場合は、カーブアウト制度、独立採算性、情報をオープンにすることで制度を確立することで、新規事業の立ち上げがしやすい環境を作っています。
カーブアウトオプション制度
カーブアウトオプション制度とは、事業リーダーやメンバーが申請すればその事業を子会社化することができるものです。また、事業メンバーに対して最大50%のストックオプションが付与されます。新設した会社の株を持つことで、株式について身近に感じてもらうとともに、自身も会社のオーナーであるという自覚を持つことができます。
独立採算性
独立採算性とは、チームや部署ごとに売上、経費、粗・営業利益などを記帳し、各チームごとにどのように運営していくのかを運営陣によりコントロールできる制度です。
それによって、経営陣からの指示がなくても、部署ごとに何に投資するのか、どれくらいの利益を得られるのか考え、自ら意思決定していくことができます。
情報をオープンにする
取締役会や経営会議などの議事録も全て公開し、全社員が見えるようにしています。これによって、社員がリアルタイムで情報を知ることで、経営者としての目線で見ることができ、風通しのよい環境になっています。
これらの社内での起業を支援する動きは、メンバーの自律精神を高め、個々の能力や新たに生まれる事業が利益を生むことによって会社のグループ全体の利益の拡大へつながると考え導入されているのです。
このような会社独自の制度は、ガイアックス以外のさまざまな企業でも見受けられます。新規事業立案するために他社が取り入れている制度もいくつか紹介します。
ガイアックス以外の制度の例
他社の新規事業立案制度の例としては、全社員が参加可能で、新たな企画の提案を行い、グランプリを受賞したものが事業開発へと推進される制度があります。
ほかにもチームを組んで、企業の代表へプレゼンを行い、認められた企画が新たな事業として子会社化され運営される制度などの事例があります。
このように、将来起業したいと考えている方には、起業家精神をもって働くことができる環境をおすすめします。ガイアックスでも出資や起業家精神をもったメンバーの募集を行なっているので、ぜひ一緒に働けたらと思います。