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社内副業プラットフォームの運用開始【座談会を開催しました】

最終更新: 2023年11月9日

ガイアックスでは、「報酬は自分で決める」「上長に拒否権のない部署異動」など、ユニークな働き方が可能です。さらには「社内副業」の制度もあり、メンバーは他部署の仕事を、業務委託として個人で請け負うことができます。
»【社内副業】従業員かつ業務委託という新しい働き方

この社内副業の制度が生まれた背景には、ある事業部の慢性的な人員不足という課題がありました。
社内副業が生まれた背景については『社員の個性が活きる!新たな活躍の場を作る「社内副業」のしくみ』の記事をお読みください。

そして2021年11月、社内副業を発展させた新しいプロジェクトとして、社内副業プラットフォームの運用が始まりました。

この記事では、社内副業プラットフォームを推進するメンバーや、すでに社内副業をしているメンバー、これからしてみたいメンバーが集って行った座談会の様子をお届けします。

座談会に参加したメンバー

喜屋武 悠生

管理本部・社内外コミュニケーター
2020年2月より業務委託としてガイアックスコミュニティの運営やメルマガ配信、社内総会の運営や社内コミュニケーションの活性化などを行う。時にはライブコミュニケーション事業部やGRiD事業部を手伝ったりなど、多い時は社内で請求書を4本出していたことも。

U

管理本部・総務部門責任者
2008年にガイアックスに入社後、社内で初の育児休業を取得し、働くママのモデルとなる。その後2度の出産、3度の育児休業を経験。家庭では1女3男の母、会社では総務リーダーとして日々奮闘中。 喜屋武やインターンの多田と共に社内副業プラットフォームのプロジェクトを牽引している。

Todo

藤堂 和幸

ライブコミュニケーション事業部・配信ディレクター
ライブコミュニケーション事業部にて、配信の技術側のディレクションが主な仕事。YouTube/Zoom等の配信の他に、簡単なテレビのバラエティ番組くらいならつくれるスキルがある。副業として、事業部と競合しない範囲の配信事業を行う。ガイアックス歴は21年。

Koya Hiroyama

廣山 晃也

ブランド推進室とライブコミュニケーション事業部でWebマーケティングを担当
2020年にガイアックスに入社。社員としてブランド推進室の仕事をしつつ、BtoBのライブ配信事業の立ち上げに携わり、マーケティングを担当。

遠藤 桂視子

遠藤 桂視子

ブランド推進室・メディア編集長
2019年入社。ブランド推進室で主にメディアを担当。アワード関連の広報業務、「ローカル・ハブ」といった社内行事にも携わる。ライティングや編集を行い、エモーショナルな題材を得意とする。FacebookやInstagramなどのSNS周りでも奮闘中。

kawashima

川島 孝行

ICTソリューション事業部・エンジニア
ICTソリューション事業部でインフラ設計やサーバーの構築運用を担当。これまでにバイク屋のECサイト運営や音楽事務所、音楽系雑誌のライターなど様々なことを経験。DIYが好きで電気工事士の免許も持っている。ガイアックス歴は約10年。

大坪大樹

大坪 大樹

ICTソリューション事業部長
2012年入社。WebディレクターとしてWebサイト及びシステムの構築・運用に関するディレクション及びコンサルティング業務を担当。Webサイト、システム、AWSインフラ環境の構築・運用事業を運営しつつ、新規サービスの開発を手掛ける。

どうして社内副業プラットフォームを作ったのか

遠藤 そもそも、どうして今のタイミングで社内副業プラットフォームを仕組み化することになったんですか?

U 背景としては、コロナ禍でメンバーの皆さんが出社できなくなって、事業部の手が足りていない部分を総務にてサポートしていたという状況がありました。その中で色々なご要望をいただくんですが、今の総務の体制だと工数もスキルも足りないことも出てきて総務としてもどかしさがありました。

遠藤 なるほど。そこからどんな流れでプロジェクトが始まったのでしょう?

U 社内副業の輪が広がって、いろんな人がいろんな事業部のサポートができるようになったらスキルも工数も広がっていいなと思い、流さん(人事総務部長・人事支援チーム責任者)に相談。すると、流さんも実は経営の観点から、社内で事業部同士のつながりが薄れていることで一人一人のリソースや才能を会社と本人双方にとって有効に活用できていないことに課題を感じていた事がわかったんです。

例えば、ある事業部は人が足りなくて採用を頑張っているのに、ある事業部はリソースが空いていたり。同じ社内なのに無駄が発生しているところに課題を感じていて、流さんと私のニーズがマッチしてこのプロジェクトが始まっています。

今回参加していただいている大坪さんは、サービスサインで社内副業と同じようなものを考えていらっしゃったというのを聞いて、並行して進めていけたらと思ってご協力いただいています。

大坪 コロナが流行り始めた時に、雇用を維持するために企業間で社員を行き来させるような取り組みがあることを知ったんですよね。(*1)

その前からガイアックスにも社内副業はあったんですけど、必要なところに人を出すことが大事だと思っていたし、隙間時間を使って仕事ができるならいいだろうなと思っていて。そういう、社内で使えるマッチングプラットフォームをつくれないかな、と考えるようになりました。

参考記事(*1)
»SHARE WORKER LIFE シェアリングエコノミー最新情報と働き方の支援│シェアワーカー会員制度

U 現時点でこのプロジェクトの達成したい目的は2つあって、1つは業績の向上と、もう1つは従業員の満足度の向上です。
あとは、メンバーの皆さんが「レベルを上げていきたい」という思いがあると思っていて。経験値はないけど興味があってチャレンジしてみたい業務ってあると思うんですよね。それを社内で試してみるチャンスにもなると思っています。

» 制度を事業化も?ガイアックスで「社内副業」を加速させるプラットフォームづくり

座談会

法人はつくった方がいい?

遠藤 社内副業でいただいた仕事を、他の人を雇って振るということも起こってくると思っています。継続的にやっていくとなると、会社にした方がいいんでしょうか?

藤堂 いくつか分岐点があるとは思います。今から副業を始めようと思っている人は、売上げが20万までなら無税だし、何も考えずに仕事を受けたらいいと思いますよ。20万を超えそうだったら、まずは個人事業主にすることを考えたらいいのかなと。
今回の(コロナ禍の)場合だと、持続化給付金とかが絡んでくるので一概には言えないんですけど、法人にするのは副業だけでも食べられるようになったくらいで考えてもいいんじゃないかな。

参考記事
» 個人事業主から法人化へ。タイミングは?儲かり具合と将来の展望がカギ

U ガイアックスで正社員をしていて業務委託として副業をするパターンと、もともと業務委託で契約しているパターンだと条件が変わってきますよね。

藤堂 そうですね。僕はもともと正社員で仕事しているのですが、僕がなぜ今でも正社員でいるかというと、僕が今個人でやっている配信事業はコロナ特需ということもあるので2〜3年後にも需要が残っているかわからないということもあるんですよね。なので、会社にするかどうかも迷っています。

廣山くんは外からの発注も多いんじゃない?

廣山 僕は正直、すでに個人事業主ではあり、最近は法人にしたいと考えていました。しかし、そうなると2つの会社から社会保険料を折半することになり、調べていると大変で…。ガイアックスの労務にも迷惑をかけてしまうかなと思っています。
ただ、個人事業主でやる分には、何も問題ないと思います。

喜屋武 人によって、正社員×◯◯とか、個人事業主で色々やるとか、制度的に色々あるんですね。

藤堂 正社員が主で、「副」業だったら「正社員+個人事業主」が一番事務作業が少なくて楽だと思いますよ。

喜屋武 今までも社内売り(*2)という制度はありましたけど、今後は事業部に所属しつつ、個人事業主として他事業部の仕事を受けていくようになるのかな。

(*2)ある事業部が、報酬を支払って別の事業部に仕事を依頼する仕組み。別事業部のメンバーの時間を、別事業部の人が買うことができる。

副業として仕事を受けるようになったきっかけは?

喜屋武 皆さんはどんなきっかけで副業するようになりましたか?

U 私はもともと福祉関係に興味があるんですが、活動を続ける中で福祉関係の会社の方とのつながりから芋づる式にお声がかかることが多いことと、SNSや副業募集ツールで自身の興味あるお仕事をキャッチアップすることが多いです。

喜屋武 Uさんが副業してるって知らなかったです。どんなことされてるんですか?

U 事務局やチーム維持、障害者雇用についての案件が多いんですけど、例えば、クラウドファンディングの事務局をやったり、総務チームのモチベーション維持についてのアドバイスであったり、その時によりますが色々お声がけいただいてます。

喜屋武 最初はどうしてるんですか?ガイアックスでやっている仕事を雑談で話したりしてるんですか?

U 私の場合はありがたいことに、私がやっていることをブログ記事にしてもらっているので、私の人となりや、どんなことをしていて、どんな思いを持っている人なのかを知ってもらいやすかったので先方も私のことを大体理解した上でお話しできてると思います。あとは、副業をやっていることが人を介して伝わっていって、声をかけてもらうことが多いですね。SNSを介してチャレンジしたいことを見つけた際はボランティアでもいいから経験させて欲しいとこちらからお願いすることもあります。

川島 僕はもともとフリーランスでやっていた時期があって、その時は全然儲かっていなかったので開業申請もしていませんでした。ガイアックスで働くようになってからある人に声をかけてもらって、その仕事が年間20万以上入ることが確定する仕事だったので、そのタイミングで青色申告を前提で開業届を出しに行きました。

喜屋武 フリーランスの時は何をされてたんですか?

川島 主にHTMLのコーディングとかをしていましたね。もともとは音楽系の会社で働いていて、24時間働いても1日数千円という薄給で、食べていけなくて。

それが1994年頃で、この頃からインターネットが一般に普及し始めたのをきっかけに企業のWebサイト構築ニーズが増えた時代でした。当時はHTMLを書ける人があまりいなくて、知り合いのクチコミで仕事をもらってすごくシンプルなトップページをつくるだけで一か月暮らせるくらいの金額をもらえたりしました。その時の経験がきっかけで今でもWeb業界に足を突っ込んでいる感じです。

僕は自分のことを「野生のエンジニア」って勝手に言っているんですけど(笑)当時はそもそもWebエンジニアという言葉がなかったのでエンジニア職を目指したり教育を受けたわけではなく、振られた仕事を選ばずにこなしていたらいつの間にかエンジニアスキルが身についていたという。僕と同世代はこういうパターンの人が多いんですよね。

藤堂 そうそう。僕はもともと川島さんとエンジニアの仕事やってましたけど、Perlのプログラミングを教えてもらったのは代表の上田さんですもん。「1日で掲示板をつくれるようになれ」って言われて泣きながらやっていました(笑)。

大坪 僕は基本的に、つながりで頼まれたことだけですね。例えば昔の知り合いの知り合いがWebサイトをつくる時に「そういうのやってましたよね?」と声をかけられることが多いです。そうやって脈絡なく不意に来るので、安定はしませんけどね。「副業をやっています」というよりは、たまたま副業をして、何年かしてまた副業をして、という感じです。
今は正社員の方で頑張っているので、本業に余裕があればやるかなという感じですね。

座談会

社外の副業、どうやって取っていますか?

喜屋武 ここまで聞いていて、頼まれて仕事を受け始めた人が多いんですね。副業がしたくて意識的に仕事を取りに行った人はいますか?

U 私の副業のきっかけはとある福祉関係の企業の方にお誘いをいただき面接に行ったことがあるんです。でもその会社に一本化はできなさそうだなと思った時に、副業で打診いただいたのが最初です。そこからつながりが生まれていきました。

廣山 営業はしていないのですけど、発信を通してYouTubeやブログやTwitterからたまに依頼が入ってきています。
もう一つ、2018~19年ごろはブログのアフィリエイトをしていて、今も少しだけ収入はあるものの、2年くらい放置しているのでシュリンクしています。アフィリエイト系だったらプラットフォームごとにタイミングが重要でした(例えば、SEOで個人vs企業になると勝ちづらいなど)。例えば、2020~21年ならInstagramのアフィリエイトなら新規参入でもうまくいきやすかったと思います。
それだったら、今年の戦略としてはクライアントワークに振り切って、より経営や数字を見られる能力をつけた方が将来につながるかなと考えていました。

川島 新しい人と知り合うきっかけがあまりないと思うんですけど、Clubhouseが流行った時に、僕の場合は10数名知り合いが増えましたね。自分でトークルームをつくってたらエンジニア系の人が集まってきて、知り合いになって飲み会したり。その時は忙しかったので副業みたいな話はしなかったけど、そういうのもチャンスだと思います。

藤堂 同じ業種で違う分野って重要ですよね。僕がちょうど今日受注したのは、10年来のサッカー友達ですよ。「ここから来るんだな〜」って思いましたね。

お金周りのこと、どうしてる?

喜屋武 自分の提供することに価値をつけるのって難しいなと思っているんですけど、皆さんお金の交渉とかどうしていますか?

U 私は今の直接雇用や副業にかかわらず、採用募集ページを見て、自分の価値を世の中の相場でリサーチします。その上で交渉しますが、お互いの予算もある中で自身が安価でもチャレンジしたいことの場合そこまでこだわりはないかな。1,000円と言われてもやりたいプロジェクトなのか、1,500円もらわないとできないのか?ケースバイケースですね。

藤堂 僕は逆で、どちらかというと出した金額に合わせにいく感じです。

U 藤堂さんの場合はクリエイティブの仕事だからかも。私は事務作業だから、世の中的にも相場があってわかりやすいんですよね。

藤堂 それはあるね。僕の仕事だったら、同じアウトプットでもリスク対応や機材が違うと10倍くらい金額が変わりますからね。逆に、タダ同然でやる場合もありますよ。エンタメ系の配信ってカンファレンスに比べると20倍くらい手間も技術も必要なんですけど、「初めてやるんですが、チャレンジさせてもらえるなら」と、タダ同然の金額で出したこともあります。

喜屋武 金額だけ見たら安いとしても、自分の経験値になるならやるという場合もあるんですね。

川島 あとお金のことだと、チャレンジしたい気持ちを悪用されちゃう人も多いんじゃないかな。自分の場合は若い頃に音楽系の仕事で「収益が出たら折半で」みたいな感じで誘われて軽い気持ちで受けたりして、結局お金を払ってもらえなかったこともあります。

知人からの依頼にありがちな話ですが、労働時間に見合った金額はもらうべきですね。

藤堂 大事ですね。クリエイティブ系だからこそ、僕は初回は必ず言い値で払いますし、3回一緒に仕事して入金も含めちゃんとした人じゃないと他の人には紹介できないですね。

座談会

社内副業プラットフォームが目指すもの

遠藤 Uさんと大坪さんに質問で、社内副業プラットフォームのシステムをつくっていく上で、理想や目標はありますか?

»制度を事業化も?ガイアックスで「社内副業」を加速させるプラットフォームづくり

大坪 せっかく社内副業なので、何も関係性がないところでのマッチングと比べて、仕事を依頼する側と受ける側のニーズがマッチしやすく、信頼関係も構築しやすいようになればいいと思っています。
今後の世の中の風潮がどう転がっていくか、副業の波がどうなっていくかは、プラットフォームをつくるという観点ではシビアに見ています。その点、ガイアックスはかなり響かせやすい環境にあると思うんですよね。副業をやっていいと言っているんだから。

U もともと社会的にも広がっていったらいいなと思っていて、まずは検証という意味も込めてガイアックスでやってみようと考えています。ガイアックスでは流行る気がしているんですけど、他の企業に行った時にどれだけ難しいのか、どこを整理しなきゃいけないのかという課題感をキャッチアップしようと思って始めています。
今は限定した範囲でやっているので、次の段階としては、ガイアックスの投資先や新規事業やGRiDのテナントさんにも広げていきたいという思いを持っています。

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社内副業
1. 【社内副業】従業員かつ業務委託という新しい働き方
2. 制度を事業化も?ガイアックスで「社内副業」を加速させるプラットフォームづくり
3. 社内副業プラットフォームの運用開始【座談会を開催しました】
4. 社員総会は社内副業説明会になる時代
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