Gaiax Bardsの好奇心担当大川美里ですo(^-^)o
どれだけ手を尽くしても、世の中にはいつも沢山の「未体験」がある。多くの皆さんにとって「外国」も沢山の「未経験」の一つなのではないでしょうか。海外旅行に行ってみる、短期留学をしてみる、ホームステイしてみる…etc.手段は沢山思いつくけれど、実際に行動してみようと思うと異国の体験は少しハードルが高い。
もし、日本にいながらプチホームステイ体験ができるとしたら…?
日本に住む外国人が教える家庭料理教室Tadakuは、そんな願いを叶えてくれるサービス。
「Tadakuでの体験は人生の”何かのきっかけ”になる可能性を秘めている」と語るTadakuコミュニティーマネージャーの岡田実和さんにお話を伺いました。
岡田 実和(おかだ みわ)
翻訳制作会社や貿易会社を経て、2015年よりTadakuに参画。
Tadakuでは、コミュニティーマネージャーとして、ホストの面談・サポート、イベントの企画・運営を担当。料理は、もともと好きだったが、Tadakuで働き始めてからは、より海外の料理も作るようになった。目下の悩みは、日々増えていく珍しい調理器具の置き場所をどう作るか。
必然のような偶然だったTadaku ファウンダーTaoとの出会い
ー 今日はよろしくお願いします。Tadakuは2015年にガイアックスにジョインしました。実和さんはそれ以前からTadakuとの関わりが?
実和 正式にフルタイムで働くようになったのは、2015年のガイアックスジョインのタイミングですが、それ以前からボランティアのような形でお手伝いをしていました。
Tadakuはスペイン人のTao、Trentの二人で立ち上げたサービスなのですが、そのうちの一人Taoとスペインフェスティバルで知り合って意気投合したのがきっかけです。そのノリのままTadakuのレッスンに参加して、イベント企画やブログ執筆などお手伝いしていました。
ー 元々こういったお仕事に興味があったのですか?
実和 小学生の頃から英語に興味があって、中学3年生の時にはアメリカにホームステイをしていました。将来は英語を使った仕事をしたいと思っていましたし、Tadakuと出会った当時も貿易事務の仕事をしていたので、そこはずっとぶれずに来ていますね。
料理は元々好きでしたけど、普通の「好き」程度で。ですが、ちょうどTadakuに入る1年位前くらいに、住んでいたシェアハウスで料理をしていて「料理って楽しい!」と気付いたんですね。そんな時にTaoと出会ったので、話がより一層盛り上がりったように思います。
ー Taoさんと出会った「スペインフェスティバル」というのはお仕事か何かで?
実和 いやいや(笑)。シェアハウスのメンバーに教えてもらって、Facebookを見ていたら友人がスペインフェスティバルに出店しているということが分かって、ふと行ってみようかと。その友人のブースの隣のブースにいたのがTaoです。だから、出会いは偶然ですね。私が大学在学中にスペインに留学していたこともあって、盛り上がりましたね。スペインフェスティバルは土日2日間の開催で「明日手伝いに来てよ」「いいよ」そこから今に至ります(笑)。日曜日はずっとTaoとしゃべってましたね。
ー すごい!いくつもの偶然が重なったんですね。
実和 そうですね。今思うと、出会うようになっていたような気がしています。
「えっ…。」と思うことも体験して欲しい
ー 2015年に正式にTadakuにジョインしてからはどのようなお仕事をされているのですか?
実和 今、Tadakuには77カ国300人のホストさん(お料理を教えてくれる外国人の方)がいます。ホストさんのサポートとして、応募時の面談、メニューをWebサイトに掲載するまでのお手伝いをしています。
ー ホストさんはどんな方が多いのでしょうか?日本に慣れていないような方でもホストになれるのですか?
実和 Tadakuの広告を偶然見つけたとか、日本人の友達がTadakuのレッスンに参加していて「やってみたら?」とお勧めしてくれたり、様々ですね。「知らない人に、知らない文化をシェアしたい!」という思いのあるアクティブな方が多いですよ。
一応「英語か日本語がしゃべれること」「5年程度の料理の経験があること」を条件にしていますが、お断りすることほほとんどないですね。一方で「日本人はこういうことを気にする」とか「こういうことをすると喜ぶ」ということは事前にお伝えするようにしています。
ー 例えばどんな?部屋に上がるときは靴を脱ぐ!というようなことでしょうか?
実和 例えば、スリランカ、インド、中東といった国の方は、床の上で料理をする文化があるんですね。
ー えっ…(>_<)
実和 ですよね。日本人にとっては抵抗ありますよね。なので、「日本人は床の上で料理をすることに抵抗があります。床で作業する場合には清潔にしてください。」ということを伝えます。
ー 床で料理かぁ。
実和 実は、最初は「日本人は床の上で料理をすることに抵抗があるので、やめてください」というお願いをしていたんです。でも、それは逆にレッスンに参加する日本人にとってはどうなんだろう?と思って変更したんです。
ー というと?
実和 「えっ…。」というようなことも体験だな、と思って。Tadakuを体験することで「自分が思っていた”常識”って”常識”じゃないのかもしれない」と感じてもらう、そういう種まきをしたいと思ったんです。なので、禁止するのではなくて「床で料理をする場合は清潔にしてくださいね。」という案内をするようにしたんです。
逆に、先ほど出てきた「部屋を上がるときには靴を脱ぐ」という日本の文化を、ホストさんが知って「あ、その方が部屋が汚れなくていいじゃない!」と思って取り入れるということもあります。
沢山の国の方々と話して感じた「みんな一緒」という感覚
ー わぁ、文化の交流ですね!それで言うと、ちょうどこのインタビューの時に、外国の方にちょっとお手伝い頂く事がありましたが、実和さん、ちょっと話しかけたと思ったらすっと溶け込んであっという間に仲良くなっちゃって!相手の方が「待ってもうちょっと話したいよ」と仰るくらいに会話を楽しんでいる姿に、すごい!と思うと同時に、こういう実和さんだからTadakuのような異文化が交流するサービスを支えていられるんだろうなと思いました。
実和 笑。いきなり話しかけるなら外国人の方が楽だったり、外国人の方が受け入れてもらいやすいキャラクターというのもありますが(笑)、人に対する好奇心かな。同じ人間という感覚で「外国人」「日本人」という区別がないんです。
ー 私なんかだと、外国の方というだけで、お、、、と3歩くらい後ろに下がってしまう感覚があります(笑)。
実和 元からという部分もあるとは思いますが、そうは言っても、最初からそうだったわけではないですよ。Tadakuで働き始めて、80カ国もの方達を話しているうちに、徐々に「外国人」「日本人」という区別が限りなく0に近づいていった、そんな風に感じています。
ー そうかぁ。Tadakuのお仕事、実和さんの天職なんじゃないかなって感じています。
実和 そうですね。もうライフワークですね。本当にこれだけの数の国の方に会ってお話しすると、「結局みんな一緒だなぁ」と思います。子どもを心配すること、旦那さんへの愚痴…。どこの国の人でも変わらないんですよね。
もちろん最初は手探りで、レッスン基準をどこまで日本基準に合わせて行くのかで悩んだり、今でこそ分かる部分で躓いたりもしましたけどね。
ちょっと想い出話になりますが、3年くらい前にシリアの方がホストに応募してきたことがあって、当時シリアの方は初めてだったので、前述のTaoも含めて「わぁ、どうするどうする?」って騒いでいたんです。今では、シリアのホストさんも5〜6人くらいになって。「あ、シリアの方ね。」って珍しくなくなっていたり。そんなことも含めてこの仕事を楽しんでます。
Tadakuのレッスンに行くと「あれ?こんなんでいいんだ」と思える
ー 実和さんから見て、Tadakuの魅力ってどいうところにあると思いますか?
実和 旅行で海外に行っても、現地の人と知り合って、どういう生活をしているかを知る機会ってないですよね。「日本にいながらプチホームステイ」と謳っている通り、Tadakuでは外国に住まなくてもそれが分かるのは魅力ですよね。
そして、こういうところは日本と同じなんだ、また、違うんだ、というように、どちらの「良さ」も「悪さ」も気づくきっかけになると思います。
ー 先ほどの「床で料理をする」「靴を脱ぐ」というように?
実和 日本って特に「こうあるべき」が特に強い国だと思っていて、でも「こうあるべき」を持ちすぎるのって辛いですよね。自分で思う「こうあるべき」とのギャップで悩んでしまったり。
でも、Tadakuのレッスンに参加すると「あれ?」という体験ができる。自分が思っていた「あるべき姿」は果たして果たしてそうあるべきなのか?と疑うきっかけになると思うんです。
ー 確かに、床で料理が始まったら「???」ってなると思います。
実和 それと、Tadakuのホストさんはプロの料理家ではないので、失敗もあるんです。「量を間違ってしまった!」とか。「量を間違えたから、パンがこんなに沢山できちゃいましたー!」ということを「あ、これも楽しいじゃない」って思えるんですよね。「完璧じゃなくてもいい」「あれ?こんなんでいいんだ」と。Tadakuのレッスンに参加することは、そういう「しばられないこと」のきっかけ作りになると思っています。
ー Tadakuはただの料理教室とは全く違いますね!
実和 そうですね。自分も含めてですが、嫌なところも、好きなところも、苦手も得意も含めて、「あたしこうなんです」って言える人が増えていったら世界は楽しいだろうと思うんです。Tadakuを通して、そういうお手伝いができたらいいな、というのが私の願いです。
Tadakuでの体験は人生の”何かのきっかけ”になる可能性を秘めている
ー うわぁ。私は、今日の時点ではTadaku未体験で、この後体験取材にも伺うことになっていますが、外国人のホストさんにお料理を教えて頂くこと以上に、どんな世界が待っているのか…より一層楽しみになりました。最後にブログを読んでいる方に一言お願いします。
実和 もし、このブログを読んでちょっとでも”ピン”ときたら、その”ピン”ときた感覚を大事にして、一回Tadakuを体験して欲しいと思います。
「本で読むこと」「インターネットで分かること」etc. 「知識」と「体験」には大きな違いがあって、自分の体で感じたことは自分の中にすごく残りますよね。
そして、そうやって「体で感じたこと」は人生の何かのきっかけになることが多いはず。私は、そういう可能性を秘めているのがTadakuだと思っています。ですから、”おっ?”と思ったら是非一度Tadakuを体験して欲しいと思います。
ー 実和さん。ありがとうございました。私も今すぐにでもTadakuの体験に行きたくなってしまいました(笑)
実和 笑。ありがとうございました。
☆取材後記☆
「外国人が自分の国のお料理教えてくれるんだ。きっと楽しいだろうなぁ。」くらいの気持だったのが、お話を伺って「外国人」「お料理」というキーワード以上に、この先にどんな体験が待っているのか想像しても想像しきれないわくわく感が止まらなくなりました。そして、コミュニティマネージャーの実和さんの魅力。「外国人」「日本人」という区別が限りなく0と仰ってましたが、周りにすっと溶け込んで、誰彼分け隔て無くにこにこおしゃべりを楽しんでいる様子は、このまま動物とだってお話しできちゃうんじゃないか?と思うくらいに自然で、素敵で、私が感じた実和さんの魅力って、そのままTadakuのホストさん、ゲストさんというサービスを利用する人たちの世界観そのものなんじゃないかなと感じさせられました。憧。